自家製ワインや果実酒を自動で醸造できるIoTデバイス「ALCHEMA(アルケマ)」が、クラウドファンディングサイトKickstarterにて、公開後3日で目標金額を超え約1000万円の資金が集まり、製品化が確定した。まずは米国での販売開始となるが、味噌など発酵食品にも応用できる形にした日本市場向けのデバイスの開発も視野に入れているという。
株式会社ハタプロは、世界展開を視野に入れているIoTスタートアップ企業の支援を目的として一昨年より台湾政府の経済部 通信産業発展推進員会(略称、CoCID)及び工業技術研究院(略称、ITRI)と共同で起業家支援プロジェクトを実施しており、昨年より採択企業であるIoT酒樽「Alchema(アルケマ)」を支援している。
Alchemaは、家庭で手軽に独自の果実酒やワインを醸造できる、IoT酒樽型デバイスだ。「水」と「果実や砂糖などの材料」と「酵母パケット」を入れて、発泡度合いなど好みをアプリで設定するだけで自動で醸造作業をしてくれる。2週間かからずに好みのフレーバーのクラフトサイダー (発泡果実酒) やミード (ハチミツ酒) が作れる。ワイン用ブドウがあればワインを作ることができ、長く熟成も可能。デバイスには多くのセンサーが搭載されており、継続的に醸造過程における重要な値を検出し、Wi-Fiでインターネットにアップロードし、醸造が終了するとすぐにアプリケーションでユーザーに通知。
また医療分野に使われるレベルのUV-C LEDライトが装備されており、容器の消毒が行われてから、発酵プロセスが開始される。さらにAlchemaアプリを使って、ユーザーは発酵プロセスのあらゆる状況を監視することができ、発酵の途中でフタを開けて中身を確認する必要がなくなる。こうすることで、雑菌混入の危険性も回避できる。
これまで匠の技として難易度の高かったお酒の醸造作業をテクノロジーの力で解決し、大幅に醸造の成功率を高めることができ、一般家庭でもユーザーが最も美味しいと感じるタイミングで自家製のワインやクラフトサイダーを楽しむことができる。
使い方は簡単にできている。従来の手作り酒の難しいところを簡素化し、材料を用意、材料を入れる(Alchemaが重さを量り、アプリを通して十分な量を知らせてくれる)、酵母パケットを追加するだけで、独自のフレーバーのお酒を楽しむことができる。
【関連リンク】
・アルケマ(ALCHEMA)
・Kickstarter > ALCHEMA(アルケマ)
・ハタプロ(hatapro)
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。