富士通は、同社やパートナー企業の様々なIoT関連製品・サービスを組み合わせたIoTシステムの検証環境を共創ワークショップ空間「FUJITSU Digital Transformation Center(以下DTC)」に整備した。
富士通の技術者による専門的なサポートを受けながら、保有するアプリケーションとの接続検証を無償で容易に行えるIoT検証環境で保有するアプリケーションとIoTシステムとの接続検証を短期間で行うことができる。
また、マルチベンダーのIoTシステムの企画から、試作システムによる検証、実際のシステムの設計・構築・運用までのプロセスを一貫して支援する「FUJITSU IoT Solution IoTビジネスサポートサービス(以下、IoTビジネスサポートサービス)」も本日より提供が開始される。
背景
製造、流通をはじめ、様々な分野においてIoT活用の機運が高まっているが、「IoTを活用したいが、どこから手をつければよいか分からない」、「やりたいことが具体的にイメージできない」などの課題から、活用に踏み出せない企業も少なくない。
富士通はそのような企業に対して、IoTの活用によりビジネス拡大や業務プロセスの効率化を目指すための構想立案や、その具現化に向け取り組むべき施策を支援するため、2016年5月より、デザインアプローチ手法を活用したIoT共創ワークショップを「DTC」で実施してきた。本ワークショップを通じて、IoT活用の方向性が定まった企業に、その実現に向け、センサーデバイスからアプリケーションまでのトータルIoTソリューションの企画から導入、運用までの一連のプロセスを一貫して支援するサービスを提供する。
IoT検証環境の概要
DTC内に富士通のIoTデータ活用基盤サービス「FUJITSU Cloud Service IoT Platform(以下、IoT Platform)」や、様々なセンサーデバイスなどを含むセンシングパッケージ「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE(以下、ユビキタスウェア)」、「IoT Platform」との安定した接続性が確認された「IoT Platform Ready Program」(注1)認定を受けたパートナー企業のセンサーデバイスを利用して構築された検証環境が無償で提供される。
IoT向けアプリケーションを開発する企業やパートナー企業は、本環境を活用することで、実機を用いた試作システムの接続検証を、クラウド環境やネットワーク環境、センサーデバイスを自ら用意することなく実施できるため、センサーデバイスからアプリケーションまでのトータルIoTソリューションの開発・導入を迅速に行うことが可能になるという。
「FUJITSU IoT Solution IoTビジネスサポートサービス」の概要
「IoTビジネスサポートサービス」は、富士通がこれまでに実施してきた数多くのIoTシステムの構築を通じて蓄積してきた知見・ノウハウをベースに、IoTを活用した新たなビジネスの創出、業務プロセスの効率化の実現を目指す企業向けに、マルチベンダーのIoTシステムの企画から試作システムによる検証、実際のシステムの設計・構築・運用までを一貫して支援するサービスであり、3つのフェーズで提供される
1.IoTコンサルティング
顧客が目指すIoTシステムに最適なクラウド環境やネットワーク環境、センサーデバイスを、顧客とともに検討、選定し、トータルソリューションとして提案を行う。提案に当たっては、「IoT Platform Ready Program」認定を受けたパートナー企業のセンサーデバイスや、IoT検証環境で安定した接続が確認されたアプリケーションを活用するなど、パートナー企業のIoT関連製品・サービスも組み合わせた、試作システムの設計まで行う。
2.IoTシステム設計・構築支援サービス
短期間で試作システムを構築し、動作検証を行います。検証後、既存システムとの連携を考慮しながら実際のIoTシステムの設計・構築の支援を行う。
IoTシステム構築の際は、構築期間が長期化する要因になりがちな電波の混雑・干渉対策として、富士通研究所が開発した電波干渉可視化技術を活用することで、導入先での適切な無線機器の設置を支援し、短期間でのIoTシステムの導入を実現するという。
3.IoTシステム運用支援サービス
IoTシステム導入後の運用状況分析や改善提案を行い、適用するIoT関連の製品・サービスの拡張や、海外展開、システムトラブル発生時の要因分析などを支援も行う。
【関連リンク】
・富士通(FUJITSU)
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コンサルタント兼IoT/AIライター 人工知能エンジン事業の業務支援に従事するかたわら
一見わかりにくいAIの仕組みをわかりやすく説明するため研究中