東芝、IoTアーキテクチャ「SPINEX」を提供開始、IoT事業でデジタルトランスフォーメーションを加速

株式会社 東芝は、高い市場伸長が期待されているIoT事業において、デジタルトランスフォーメーションを加速するために、新たなIoTアーキテクチャ「SPINEX」を本日から提供開始する。同社は、「SPINEX」をIoT事業の軸とし、今後4年間でインダストリアルICTソリューション社を中心に社会インフラ領域、エネルギー領域、ストレージデバイス領域におけるIoT事業の展開を加速し、東芝グループ全体でのIoT関連売上を、現在の1,000億円から2020年に2,000億円への拡大を目指すという。

「SPINEX」の特長は、現場でのリアルタイムな処理とクラウドを最適に組み合わせるエッジコンピューティングの仕組み、また、デジタル上に現場の機器を忠実に再現し、遠隔監視で機器の状態を見守り、いち早く兆候を捉えて改善するデジタルツインを構築できることだという。さらに、「SPINEX」はモノをつなげるだけでなく、東芝が長年取り組んできたメディアインテリジェンス技術により音声や映像などの情報を解析し、人の意図や状況を理解し活用が可能なことだという。

これらにより、「SPINEX」は企業や社会の産業分野の機器や装置の生産性や安全性の向上、プロセスの最適化、オペレーションコストの削減など、事業領域ごとの顧客の課題の解決手段を包括的に提供し、さらには新たな気づきを新製品へフィードバックすることや新規サービス事業の創出を実現する。

「SPINEX」の基本構成要素にもとづき産業機器の見える化・遠隔監視を実現する「IoTスタンダードパック」や次世代ものづくりソリューション「Meisterシリーズ」は、既に産業機器向けやバーチャルパワープラントなど幅広い領域で活用されており、生産性と品質の向上、新たな価値創出に貢献している。

また、同社はIoT事業を推進していく一環として関連団体へ積極的に参画をしており、本年3月には、エッジ・コンピューティングの注力・強化を目指しOpenFog Consortium(注1)に、日本企業として初めて加盟。10月はIIC(注2)により、同社のスマートコミュニティセンターを活用したディープラーニングによるテストベッド(注3)が採用されるなど、これらの推進団体との協力を通じエコシステム(注4)構築を目指すという。

注1)OpenFog Consortium:2015年11月に、IoT分野における世界的な主要企業であるARM、Cisco、Dell、Intel、Microsoftおよびプリンストン大学エッジラボラトリーの5つの企業、1つの研究室により設立された業界団体。オープンなフォグコンピューティングを基盤としたアーキテクチャ(OpenFogアーキテクチャ)により、新しいビジネスモデルおよび新しいアプリケーションの開発を通じてイノベーションを起こし、産業の成長を加速することに取り組んでいる。
注2)IIC(Industrial Internet Consortium):2014年3月27日に米国で設立された、産業分野におけるIoT活用のデファクトスタンダードを推進する国際的な団体。現時点で、参加企業は240社を越え、ユースケースの分析、アーキテクチャー/フレームワークの策定、テストベッドによるエコシステムの構築などを推進している。
注3)テストベッド:インダストリアル・インターネットの発展を目的に、新技術、新しいアプリケーション、新製品、新サービス、新プロセスなどの有用性と実現性を、実証実験を通して検証するためのプラットフォーム。
注4)エコシステム:複数の企業がパートナーシップを組み、相互協力により収益モデルを構築し共存共栄していく仕組み。

【関連リンク】
東芝(TOSHIBA)
OpenFogコンソーシアム(OpenFog Consortium)
インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)

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