スマートカード用マイクロコネクターのデザインと製造を行っているLinxensは、RFIDインレイとアンテナ開発・製造を行っているスマートラック(SMARTRAC)のSIT事業部を買収したことを発表した。契約は、年内に完了の予定。
買収によりLinxensは中国、フランス、ドイツ、シンガポール、タイ、米国など世界的にさらなる事業展開をする。合併会社は、その革新技術を新製品開発促進のための共用プログラムに集中し、5億ユーロ以上の収益を生み出すものと予想されており、世界中で3500人を雇用するという。
非接触型ソリューションは、ますます定着している。スマートラックの「セキュアID&トランザクション」(SIT:Secure ID & Transaction)事業部は、政府発行の書類(電子ID、電子パスポート、電子運転免許証など)、決裁、輸送、ロイヤルティー、アクセス制御という5つの主用途向けのRFID部品を供給している。
セキュリティーへの重点が強化されるにつれて、政府機関は電子書類に転換するようになり、非接触型インターフェイスを使う割合が大きくなっている。その結果、電子書類で使用するアンテナとインレイの需要が高まった。電子パスポートは今や当たり前で、特に新興経済国では電子IDカードや電子運転免許証に重点が移りつつあるという。
非接触型ソリューションは輸送、ロイヤルティー、アクセス制御でも広く使われており、それらどの分野でも引き続き大いに成長の可能性が見られる。非接触型アクセスカードの市場は、2015年から2019年の間に5%以上成長する見通しだという。
EMV決済カード基準のグローバルロールアウトは軌道に乗っており、現在の重点は既存のEMVカードをアップグレードして非接触型のNFC機能を組み込むことだという。このマイグレーションは数年前にEUと中国で始まり、今では米国、中南米およびメキシコ、アジア太平洋で進行している。この技術に対する銀行市場の需要は、今後5年間、前年比の9%ずつ伸びる見込みだという。
【関連リンク】
・Linxens
・スマートラック(SMARTRAC)
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