2015年9月7日、ウェアラブル製品「Moff Band」を提供する株式会社Moffは、株式会社バンダイナムコエンターテインメント、株式会社ORSO、鎌田富久氏が代表を務めるTomyKおよび著名個人投資家を引受先として、総額1.6億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。
今回を含めると、2013年10月の創業時からの累積調達額は2.1億円となる。
■Moffの概要
「人間とコンピューターとの関係をもっと自然なものに」をミッションとするIoT(「Internet of Things」)ベンチャー企業。自社開発のセンサーデバイス「Moff Band」、独自の動作・姿勢認識技術、データ解析技術を組み合わせて、遊び・教育・フィットネス・リハビリといった人間の現実の活動をゲーム体験に転化するアクティブ・ゲーミフィケーション・プラットフォームを企画・開発している。
A. T. カーニー、メルセデス・ベンツ日本を経てアプリ・Webサービスの企画・開発を行ってきた高萩昭範と日本IBMなどでバックエンドおよびデータ解析を行ってきた米坂元宏によって2013年10月に設立された。
■資金調達の背景
フィットネスやヘルスケアの分野において、ウェアラブル端末の登場により、運動や活動目標を達成することにインセンティブを与えるゲーミフィケー ション化の流れが生まれている。米国UnitedHealth Groupの調査では、回答者の75%がゲームプレイ時に身体的活動を促す要素を入れるべきだと考え、70%が身体的活動に促すゲームはエクササイズの代わりになりうると回答している。
IBISWORLDの調査によると、米国のフィットネス市場は現在3兆円市場で、健康志向の高まりを受け2020年までに年平均3.6%の拡大が予想されている。またABIの調査によれば、2017年までにヘルスケアやフィットネス向けのウェアラブル製品の市場規模は全世界で1.7億台と予想されている。
Moff Bandは2014年秋より日米で一般発売を開始し、Amazon*電子玩具カテゴリーにて「国内最高1位」「米国最高2位」にランクインし、ウェアラブル製品を活用した新しいゲーム体験の実現に成功した。
■今後の戦略
Moffはユニバーサルデザインのセンサーデバイス「Moff Band」および独自の動作・姿勢認識やデータ解析技術を活用し、フィットネスやヘルスケアの分野でのゲーミフィケーション化を可能にするプラットフォー ム「アクティブ・ゲーミフィケーション・プラットフォーム」を今後強化する。
今回の調達資金を通じて、「ゲーミフィケーション・プラットフォームの開発」、「ユーザーの動作・活動データについて人工知能・機械学習の手法を用 いた評価・解析」、「パートナーとの事業開発」のための各ポジションのプロフェッショナルを採用し、チーム体制を更に強化する。
また、ネットワークコンテンツ・家庭用ゲームソフト・業務用ゲーム機などをはじめ幅広い分野での卓越したプロデュース力と豊富な実績・コンテンツを持つバンダイナムコエンターテインメント、および高いコンテンツ企画・開発力を持つORSOと、コンテンツおよび事業開発面で協力していく。
■Moff米国法人の設立
Moff Bandは2015年より米国でも大手小売チェーンでの取扱いが始まるなど米国進出を着々と進めてきた。そしてこの度、Moffの米国法人 (100%子会社) Moff USA Inc.の設立を発表した。米国法人のCEOには、米国Apple社、AT&T社、ACCESS社等で主に事業開発・アライアンスの分野で Vice Presidentを歴任したAlbert B. Chu氏が就任。米国市場での事業開発を更に加速させていく。
【関連サイト】
・株式会社バンダイナムコエンターテインメント( http://bandainamcoent.co.jp/ )
・株式会社ORSO( http://www.orso.jp/ )
・株式会社Moff( http://moff.mobi )
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