株式会社ウフルは、英ARMと、同社がIoT向けに提供している「mbed Cloud」のライセンス契約を締結した。ウフルはこの契約により「mbed Cloud」をベースに独自の機能を付加したサービスを、インターネットに接続されるデバイスを安全かつ効率的に管理したい顧客に提供することが可能になるという。
ウフルは、単年での出荷数が176億個(※1)に上るARMベースのチップとクラウドサービスの仕様やアセットを理解したプロフェッショナル/技術者を有するテクノロジーカンパニーとして「mbed Cloud」の導入・普及を主軸とした新しいサービス事業を展開しつつ開発コミュニティの育成と啓蒙・パートナー開拓活動を行うとしている。
IoTで収集するすべてのデータをクラウド処理せず、デバイス側で制御する、「エッジコンピューティング」と呼ばれる手法が、IoT時代の新しいシステムとして注目を集めている。ウフルは、ARMの「mbed Cloud」の普及により、単にデータを分散処理するだけでなく「エッジ」と呼ばれるデバイス側のソフトを更新することで、ハードを変えずモノやサービスが進化し続ける「分散・協調・自律型」モデルが実現可能になると考えており、「mbed Cloud」を活用して、ARMと共に以下の取り組みを行っていくという。
- 「mbed Cloud」のメーカーやSIerの導入を促進する自社サービス展開
ウフルの提供するIoTオーケストレーションサービス「enebular(エネブラー)」は、さまざまなデバイスとクラウドサービスをつなぐ「データ連携プラットフォーム」としてこれまで様々なIoTの導入現場に採用されてきた。今回、ARMとのライセンス契約を皮切りに、メーカーやSIerによるIoTの実装・運用の現場からの要望や潜在的なニーズにこたえる形で、ARMの協力のもとエッジとクラウドの協調分散制御に必要なアセットのデプロイ/設定/管理の自動化サービスを「enebular」上で開始する。提携企業のニーズを踏まえ、2017年夏ごろに計画を発表予定。 - 「mbed Cloud」開発者コミュニティの育成
ウフルは「mbed Cloud」の開発者コミュニティの積極的な拡大に貢献していく。自治体など利用側を巻き込んだIoTハッカソンなどの企画をすすめ、IoT・エッジデバイスなどを連携させたユースケースの拡大を図り、「mbed Cloud」、IoTエンジニアを増やしていく活動をARMと連携し進めていく。
※1 2016年度実績、ソフトバンク社2017年3月期決算発表資料より
【関連リンク】
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