アプリではじめるアパート経営「TATERU(タテル)」の開発・運営を行う株式会社インベスターズクラウドと、IoTオーケストレーションサービス「enebular(エネブラー)」を提供する株式会社ウフルは、LPWAを活用したデータ活用プラットフォームの構築、および不動産データエクスチェンジに関する共同実証実験を2017年9月4日より開始する。
インベスターズクラウドとウフルは、2017年6月9日付にて公表した通り、戦略的業務提携を行い、両社の持つノウハウを活かしたオーナー向け情報分析管理サービスや、入居・内見希望者向けの情報提供サービス等、IoT を活用した賃貸経営情報の可視化の実現に向け、取り組みを進めている。
この共同実証実験は、インベスターズクラウドの不動産の物理的優位性を活かし、国内の管理物件に共有型、または所有型の LoRaWANゲートウェイを配置し、誰もが利用可能な LPWAネットワーク網の構築を目指した実証実験となる。
現在、日本においては IoT デバイスでセンシングされたデータを届けるネットワーク網は不十分だが、LPWA ネットワーク網を構築することで、今後さらに増加していくエッジデバイスのネットワークインフラにも貢献できると共に、センサデータを利用した不動産データの可視化(不動産データエクスチェンジ)を優位的に進めることができると考えているという。
この実証実験では、現在社会問題となっている再配達問題を解消する手段として、宅配ボックスを活用する。宅配ボックスに各種センサデバイスを搭載し、東京都内のアパートへ設置、インベスターズクラウドおよびウフルのオフィスに設置されたLoRaWANゲートウェイへセンシングデータが到達することを確認するとともに、「enebular」を利用したセンシングデータのデータフロー管理および可視化の検証を行う。LPWA ネットワーク網が国内全域をカバーすることを目指し、LoRaWANゲートウェイのシェアリングにより、あらゆるエッジデバイスを対象としたネットワークハブとしてのインフラ構築についても合わせて検証していく。
宅配ボックスに搭載するセンサデバイスは、宅配ボックスの開閉や荷物の出し入れの状況、騒音・温度などの周辺環境データを取得する。また、取得した周辺環境データは、家賃相場や土地価格との関連性の検証に利用する。そうした環境データに加え、ウフルとロケーションデータ活用プラットフォームを提供するNear(ニアー)社との合弁会社を通じて、スマートフォンのアプリから得られる消費者の許諾済の位置情報を集積して、周辺の人々のダイナミックな動線をリアルタイムに可視化し、高度な分析サービス提供をしていくという。
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