総合情報サイト「All About」を運営する株式会社オールアバウトと、半導体素子メーカーのインテル株式会社は、20代~50代の映画好きの男性2,000名に対し、SF映画に出てくる未来の技術に対する実現意向調査を共同で実施した。
映画好きの男性2,000名に、過去に映画でみたアイテムの中で実現してほしいと思う技術を聞いたところ、1位には公 開30周年を迎え再び注目を集めている「バック・トゥー・ザ・フューチャー」などに登場する『空中走行型の乗り物』、2位には今年続編が公開となる「ス ター・ウォーズ」で人気の『多言語翻訳機能付きロボット』、3位には「アイアンマン」や「マイノリティ・リポート」などに登場する『空中に映像・写真を投 影するプロジェクター』がランクインした。
その使い道を問うと、いずれも「仕事で使いたい」「時間を節約したい」「日常をより快適にしたい」など、 SF映画で見た技術を使って仕事や日常の効率をあげたいという回答が目立った。
【解説】
これらの技術の実現性について、インテル広報室・荒木 義満 室長は次のように解説している。
「第1位の『空中飛行が可能な乗り物』は物理的な課題が大きいこと、また道路交通法の観点からも日常に浸透するまでには時間がかかると考えられます。しか し、第2位以下については既に実現しているものも多く、生活に浸透するテクノロジーとして実現度が高いと考えられます。」
「最も私たちの生活に浸透しつつある技術は第4位の『ディスプレイに触れずにデバイスを操作する技術』です。最新のCPU、第6世代インテル(R) Core(TM)プロセッサーを搭載したPCなどに採用されている3Dカメラ技術「インテル(R) RealSense(TM) テクノロジー」(以下「Real Sense」)は、フルHD解像度に対応したカメラと、非常に高精度の深度センサーを組み合わせており、PCのフロントカメラに顔を向けるだけで、瞬時に PCへのサインインを可能にする顔認証機能に対応しています。またフロントカメラに映した対象物の奥行きを推測するほか、人の動作を追跡するため、マウス やスクリーンに触れずに、ジェスチャーや顔の表情でPC画面内のアプリケーションを操作することが可能になっています。」
「第2位の『多言語翻訳機能付きロボット』の鍵となるのは音声認識技術になります。今日開発されている音声認識技術は非常に高精度で、すでに携帯を はじめ様々な端末に搭載されており、その技術を活用した翻訳サービスも多く存在します。しかし口語への対応や、認識するスピード、周辺ノイズと多人数の同 時会話の聞き取りなど課題も多く、実用化するにはもう少し時間がかかると考えられます。文部科学省が2020年の東京五輪に向けて、空港や観光地に多言語 翻訳機能ロボットを設置する方針を明らかにしていますが、より高精度な技術が開発された際は、職場などで通訳をサポートしてくれる実用的な翻訳ロボットの 登場も大いに考えられます。」
「第3位の『空中に映像・写真を投影する技術』は、AI(エアリアルイメージング)と呼ばれる空中に映像を表示するプレートが開発され、昨年 「CEATEC JAPAN 2014」で展示され話題になりました。これに近いもので、透過型の液晶ディスプレイやスクリーンを用いて投影する技術はコンサートなどの舞台演出として 実用化されています。この技術を応用した3D映像での人物再現技術はこの技術を応用したもので、コンサート他、ディスプレイ広告など様々なシーンで取り入 れられています。また、透過した対物レンズへの投影技術は、個人レベルの研究も注目されており、今後に大きな期待が寄せられています」
「他にも、第8位に挙がった『ミッション:インポッシブル』などのスパイ映画でよく出てくる『人の顔を完全に再現したマスクを作る3Dスキャナー』は、個 人でも近い体験ができます。たとえば、「Real Sense」により、対応アプリケーションを使えば、高度処理360度のフェイススキャンが可能です。これにより、近い将来、頭から足まで完全に他人を再 現するボディースーツを作るマシーンが登場することも夢ではありません。」
■調査概要
・期間 :2015年11月12日-11月13日
・調査地域 :全国
・有効回答数:計2,203件
・調査方法 :インターネットリサーチ
・性年代 :20代~50代 男性
■解説者
インテル広報室 室長 荒木義満
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