三井不動産、両備システムズ、シグマクシスの3社は2月22日、ECの受注品を店頭在庫から出荷する作業を支援するスマートフォン向けアプリ「Store Support(ストアサポート)を開発したと発表した。アプリは「三井ショッピングパーク ららぽーと」での導入が開始されている。
「「Store Support」は、「ピッキングリストの自動作成機能」と「商品タグ記載バーコードのリーダー機能」が特長。OSはiOS、アンドロイドに対応する。

ピッキングリストの自動作成機能は、注文情報から紙に印刷や手書きをしていたピッキングリストをアプリ内で自動作成する。リストはスマホでも情報を確認できる。
商品タグ記載バーコードのリーダー機能では、受注品の検品作業が、スマートフォンのカメラで商品タグ(下げ札)に記載されたバーコードを読み取るだけでできる。そのため、従来の目視による検品作業に比べ、ミスの少ない効率的な検品が行えるという。バーコードは、JANコードやcode39など、物流用途で一般的に利用される7つの規格に対応する。
アプリは、両備システムズが2022年9月から運営。2023年2月時点で、「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」(千葉県船橋市)、「三井ショッピングパーク ららぽーと立川立飛」(東京都立川市)、「三井ショッピングパーク ららぽーと海老名」(神奈川県海老名市)、「三井ショッピングパーク ららぽーと新三郷」(埼玉県三郷市)、「三井ショッピングパーク ららぽーとEXPOCITY」(大阪府吹田市)で、導入と利用が始まっている。
近年、EC・店舗間の顧客購買行動がシームレス化し、小売企業がオムニチャネル対応を進める中で、ECでの受注品を店頭在庫から出荷する取り組みが広がっている。
一方で、店頭からの出荷は、ピッキングリストの手入力作業や商品タグの目視による検品作業など、人手頼みの非効率なオペレーションが課題となっている。
また、店舗スタッフは、必要最小限の人員配置の中で、日常の接客業務などと並行し、出荷作業も行う必要があるため、店頭在庫出荷拡大上の制約となっていた。
このような状況を受け、三井ショッピングパークの通販サイトの運営を通じて出店ショップの店頭在庫販売を支援してきた三井不動産と、ロジスティクスの支援システム開発を手掛けてきた両備システムズ、新サービス開発などのコンサルティングを行うシグマクシスが知見を持ち寄り、店頭在庫のEC出荷効率化、小売企業のオムニチャネル化促進に向け、アプリを共同開発したとしている。
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