アジア、ヨーロッパ、北米、南米の6千人以上の旅行者を調査したところ、回答者の80%近くは、2020年までに自分たちの生活においてロボットが大きな役割を果たすようになると予測し、4分の3は、ロボットが自分たちの生活を著しく良くすると信じていることが明らかになった。回答者の3分の2近くは、旅行産業でロボットが使われていたら快適だろうと答えている。
厳選した旅・食・遊情報を提供するオンラインメディア「トラベルズー」は、旅行観光産業におけるロボットの消費者受容を探るフューチャー・オブ・トラベル・プロジェクトの一環として、同調査を実施した。
トラベルズーのヨーロッパ取締役、リチャード・シンガー氏は今年のヨーロッパ最大の旅行見本市、ITBベルリンで、この調査結果について基調演説を行う。3月11日シンガー氏は、世界で最も人間に似たロボットの内の1体であり、同イベントでヨーロッパデビューを果たす、東芝の地平(ちひら)かなえと共にステージに立つという。
調査によると、各国の旅行者の大部分は旅行・休暇中にロボットと関わることに関して問題無く受け入れることができると感じているが、警戒すると回答した国民もいた。最も反対しているのは、ドイツ人とフランス人の回答者だった。
一方、ロボット工学と人工知能がどのように休日や旅行全般を向上させるかについて、中国人とブラジル人が最も肯定的だった。中でも92%の中国人は、この考えに賛成している。
回答者がロボットの主な長所だとするのは、全体的な効率、データ保持、思い出す能力に関連したものだ。回答者の4分の3以上が、データ処理(81%)と異言語の扱い(79%)でロボットが人間よりも優れていると考えており、76%はロボットの方が記憶力に優れていると考えている。
回答者の81%はロボットの疲れを知らないエネルギーを長所に選んだ。
調査結果についてシンガー氏は次のように述べた。
「調査を実施した大多数の国でも旅行中にロボットがいて、旅行者とロボットが係る可能性があるというアイデアに心を開き始めており、ごく近い将来に実現しうる確実に有益なアイデアであると考えています。ロボットの執事やバーテンダーなどのテクノロジーの到来には胸が躍りますし、またロボットと人間が一緒に接客に携わって働くという組み合わせを消費者が理想的な解決手段だと見ていることも、わが社の調査から明らかになりました。
それでも、人間でないと文化的ニュアンス、ユーモア、皮肉などが失われ、旅行中や休暇中に人間味がなくなるという純粋な怖れから、消費者はやはり人間を希望します。人間味に対する強い要望を尊重しなければ、実際に適切に使えばテクノロジーが旅行中の体験を大幅に改善できるようになったときに「ロボット嫌い」が入り込んでくる危険を冒すことになります」
【関連リンク】
・トラベルズー(Travelzoo)
・東芝(TOSHIBA)
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