オンラインで開催されているCES2021。次のレポートはサムスンだ。
Better Normal for allというテーマで打ち出された今回の発表。コロナ禍でこれまで以上に在宅を意識する中、家電など生活に密着した物を届けたいと言う考えのようだ。
サムスンは、冒頭冷蔵庫やマイクロサイズのLEDで高精細映像を表現するテレビといった家電を推してきたが、テクノロジーがすごかったのは、AIとロボティクス技術だと言える。
※5分でまとめた動画でも解説しております。
AI技術の進化
AI技術の進化が著しいのは言うまでもない。今回の発表では、AIの処理を支えるプロセッサとして、Neo Quantum Processerが紹介された。
このプロセッサーを使用したテレビでは、FHDの映像を8K映像に変換することができるAI処理が可能となっている。
ロボティクス
そして、賢い掃除機「Jet Bot 90 AI+」が紹介された。
カメラとLiDARセンサーにより物体を認識する。例えば、前方にあるモノがテーブルであるとか、椅子であるとか、そういったことも認識するのだ。
イメージ動画では、ケーブルとゴミを識別して、ゴミだけを掃除するというようなシーンも描かれていた。
さらに、「Bot Retail」という、サービスロボットも発表した。
案内ロボットであったり、給仕ロボットであったり、リテール企業のさまざまな顧客対応に関するシーンで活躍できそうなロボットだ。
また、Bot Careと名付けられたロボットは、ユーザのさまざまなシーンに対して、世話を焼いてくれる秘書のような存在だ。
これらのロボットは、認識をしたり、物を掴んだりすることができるわけだが、高度なAIと制御技術が組み合わさることで、我々の生活をよりよくしてくれたり、たすけてくれたりすることになりそうだ。
そして、最後に「Bot Handy」が紹介された。
このロボットは一本の腕をもっていて、物体を認識し、やるべき作業をやると言う優れものだ。
シンクに起きっぱなしのお皿を食洗機にいれてくれて、脱ぎ散らかした洋服を洗濯カゴに入れてくれる。そして、テーブルセッティングをしてワインを注いでくれるのだ。
そんなすごいロボットが登場したらぜひ、一家に一台欲しい物だが、まだまだコンセプトレベルで開発中とのことだ。
2021年は、ロボティクス技術とAI技術が交差することで、さまざまな新しいプロダクトが登場しそうな機運がある。
世界中で人の生活を助けるロボットが研究されていることもあり、こういったロボットが生活に入り込んでくる日も近づいているのだ。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。