コミュニケーションロボットの企画・開発・販売を行う株式会社MJIは対話型コミュニケーションロボット「タピア」に感情を理解する人工知能を搭載することを発表した。人工知能には、スマートメディカル株式会社が開発した音声感情解析技術Empathを利用。コミュニケーションの中で喜怒哀楽や感情の浮き沈みを「タピア」が認識することが可能になる。
今後、MJIはサービス付高齢者住宅や介護施設などでの高齢者の見守りに「タピア」を活用する予定で、今回の感情認識技術搭載により高齢者の心のケアにも活用が期待される。さらに、家庭内での家族のメンタルケアなど、ヘルスケア分野に「タピア」の市場を拡大する予定だという。
「タピア」はMJIが開発したAIシステムを搭載した最新の対話型コミュニケーションロボットで、タピアは冗談と笑いを与えてくれたり、遠く離れた大切な人とビデオ通話でつなぐ手助けをしてくれる。さらに、タピアは出かける時、最新の天気情報を伝え、リラックスしたい時や気分転換をしたい時に音楽をかけることができる。
今回、「タピア」にスマートメディカルが開発した音声感情解析技術Empathが搭載された。これによりコミュニケーションの中で喜怒哀楽や感情の浮き沈みを「タピア」が認識することが可能になった。ユーザーの心の状態に沿った言葉を「タピア」から投げかけてくれるという。
Empathは、スマートメディカルが開発した音声気分解析技術だ。音声の物理的な特徴量から感情の状態を独自のアルゴリズムで判定するプログラムで、数万人の音声データベースを元に喜怒哀楽や感情の浮き沈みをリアルタイムで判定する。東京大学、奈良先端科学技術大学院大学との共同研究や株式会社NTTドコモの被災地支援事業で採用された。2016年3月にはWeb Empath APIがリリースされ、国内外の企業約70社がAPI利用に登録をしている。
2015年3月には、同技術を活用した取組みが第一回ジャパン・レジリエンス・アワードで最優秀賞を受賞。またEmpath技術を利用したストレスチェック義務化対応アプリ「じぶん予報」は2015年12月のMCPC award 2015のプロバイダー部門において優秀賞を受賞した。
【関連リンク】
・MJI
・スマートメディカル(Smartmedical)
・東京大学(The University of Tokyo)
・奈良先端大(NAIST)
・NTTドコモ(NTT docomo)
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