大崎電気工業株式会社とセンスウェイ株式会社は、2018年11月8日に開設した「NEXT100teXLab(ネクストヒャクテックスラボ)」において、「LPWAに対応した次世代スマートメーター活用プラットフォームの共同開発プロジェクト」を始動する。
背景・概要
IoT市場は今後もますます活発化の様相が見えており(※1)、IoTデバイスから取得できるデータの価値もますます高まっていくと考えられる。現在、建物に設置されている市販領域の電力量計(※2)は、今後、室内のデータ収集・蓄積・遠隔制御を可能とするゲートウェイとして活用することで、業務効率化や様々な付加価値サービスの実現が期待されている。
大崎電気は、IoTの技術力が高いセンスウェイと連携し、「LPWAに対応した次世代スマートメーター活用プラットフォーム」の共同開発を推進するという。スマートメーターに、オフィス空間・居住空間の周辺環境で活用可能なアプリケーションの提供およびデータの取得ができる機能を搭載するとともに、センスウェイの持つLoRaWANのゲートウェイ機能を活用し、様々なセンサーによるデータの通信を可能にすることにより、いままで取得困難であったデータの取得を実現する。
本プロジェクトは、2018年9月に三井不動産様の協力のもと開始した日本橋の高層ビルにおける「IoT向け無線通信技術を活用したスマートメーター設置」の実証実験をもとに、AIを搭載したスマートメーターリングシステムのさらなる可能性を追求し、発展させたもの。
将来的には、クラウドを活用せずしてデータ分析が可能なエッジコンピューティングの仕組みを構築し、次世代スマートメーターリングシステムによる建物管理を可能にし、スマートシティへの取り組みを推進する。
※1 2017年のIoT市場における支出額は5兆8160億円に対し、2022年までに年間平均成長率(Compound Annual Growth Rate:CAGR)15.0%で成長し、2022年の支出額は11兆7010億円になる見込み。(出展:IDC調べ)
※2 市販領域の電力量計とは、東京電力・関西電力などの一般送配電事業者(旧一般電気事業者である10電力会社)以外が設置・所有する電力量計。一括受電マンションや商業施設などに設置されている。
LPWAに対応した次世代スマートメーター活用プラットフォームについて
多様な汎用センサーとの組み合わせにより、複数のアプリケーションサービスをワンストップで構築することが可能になり、防災、見守り、商業施設のスマート化など、様々な可能性が広がると考えている。
IoT向け無線通信技術を活用したスマートメーター設置の実証実験について
2018年9月に開始した日本橋高層ビルにおける日本橋エリアのビルを対象にした検針作業の自動化・遠隔管理に関する実証実験。三井不動産グループが管理する高層ビル等の屋上に大崎電気のスマートメーターとセンスウェイのゲートウェイ設備を3ヶ月間設置。
IoT普及に貢献する通信方式であるLPWA(※1)「LoRaWAN」に対応したゲートウェイを活用し、センスウェイのネットワークサービスを通じて、スマートメーターから収集したデータをクラウドに蓄積、可視化できるIoTプラットフォームサービス実現に向けた取り組み。
※1 LPWA:Low Power Wide Areaの略。消費電力を抑えて、長距離のデータ通信を実現する通信方式。
※2 LoRaWAN:大量のセンサー・デバイスを接続するための低電力・広域のカバレッジを可能にするIoT通信技術。通常の規格に比べ、デバイスとアプリケーションの双方向通信ができることが特徴。
センスウェイについて
IoTに必要な通信である長距離・低消費電力のLPWAのLoRaWANを使ったIoTプラットフォームを提供している。センスウェイの持つLoRaWANの技術力を背景に、ビジネス開発コンサルティングや、IoT通信プラットフォームサービス「SenseWay Mission Connect」を提供している。
【関連リンク】
・大崎電気(OSAKI)
・センスウェイ(SenseWay)
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