株式会社ウェザーニューズは、より高品質な道路管理を支援するため、2019年夏までに「AI道路管理支援システム」を実用化することを発表した。同道路管理支援システムの有用性を確認するため、10月22から23日に盛岡市の協力を得て実証実験が行われた。
同システムは、現在目視で行っている路面状況(積雪・凍結・損傷など)の把握をAIで行う。AI技術を用いた動画解析によって路面状況の変化を自動で検知・マッピングすることで、積雪や損傷の早期発見・早期対処を可能にするという。
車載カメラ映像の高解像度での伝送や低コストでの導入は、国立研究開発法人情報通信研究機構(以下、NICT)、株式会社クレアリンクテクノロジー、株式会社IoTコンサルティングの技術協力によって実現した。
路面損傷(ひび割れや穴(ポットホール))は、アスファルトが固まる際に収縮してできた隙間に入った水分が、凍結するときに膨張して路面が隆起する「凍上現象」によって発生する。
昨年、盛岡市内では記録的な寒さと雪に見舞われ、雪どけ時には盛岡市職員や市民の目視によって約4,800件の損傷が発見された。盛岡市によるとパンク被害は例年の10倍(約200件)に上っており、目視ではなく自動検知することで、発見を早めることがパンク被害や事故の減少につながると考えられる。
ウェザーニューズは、損傷検知における同道路管理支援システムの有用性を確認するため、10月22から23日に盛岡市の協力を得て実証実験を行った。盛岡市内を走行する車両の車載カメラ映像をリアルタイムに伝送し、独自技術を用いて映像を解析したところ、損傷の検知を確認。伝送技術はNICT等の協力を得て、高解像度な映像のリアルタイムな伝送が可能になったという。
今冬は、路面凍結・積雪の把握や白線検知に関する実証実験を行う予定としている。
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