矢崎エナジーシステム株式会社は、LPガス業界の更なる自動検針・集中監視の普及拡大に向け、LPWAの1つであるLTE Cat.M1方式を用いたLTE Cat.M1無線機「YSC-US、YSC-NS」、および無線機一体型ガスメータを発売し、同無線機を用いた自動検針・集中監視サービスを本日から開始した。
LTE Cat.M1は、低容量、低消費電力、低コストを実現した、IoT機器向けのLTE通信規格の1つであり、今回発売されるLTE Cat.M1無線機および無線機一体型ガスメータは、ソフトバンク株式会社のLTE通信ネットワークを活用して、消費者宅の通信インフラに依存しない安定した自動検針・集中監視を行う。
900MHzと2.1GHzに対応し、電波環境に適した周波数を自動選択することにより広い通信エリアと、より安定した通信を行う。さらに、Uバスエア(※1)のマルチホップ機能によりマンションのメータボックス内等の電波が届きにくい場所でも、ガスメータの情報を確実に取得でき、検針業務等を効率化できるという特徴がある。
また、LTE Cat.M1に加えeDRX(※2)を採用することで超低消費電力化を実現した。毎日検針した場合でも、電池での10年連続稼働が可能になる。日々のガス使用量を把握し、容器配送の合理化や料金メニューの拡充等の新サービス提供に繋げることができる。
さらに、FOTA(※3)機能を用い、通信による遠隔でのソフトウェアのバージョンアップが可能なため、無線機を交換することなく常に最新の仕様で利用でき、配線工事とマグネットによる起動操作で、簡単に設置が可能だ。無線機一体型メータは配線工事が不要のため、設置作業の時間を短縮できる。
製品の発売に向けて、LPガス事業者の協力のもと、寒冷地での無線機の作動確認等を含めた実証実験なども実施している。
※1 920MHz帯を利用した超低消費電力で、マルチホップ機能が可能な無線通信方式
※2 extended Discontinuous Receptionの略で、IoT機器などの消費電力を抑えて、長時間の利用を可能にする技術
※3 Firmware On-The-Airの略で、機器のファームウェアを無線通信によって更新すること
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