ファーウェイ、ハネウェルとスマート・ビルディング・ソリューションの開発に向けた協業を発表

ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は、米ハネウェルと協業し、最新のIoT技術を活用してビルのサステナビリティ、セキュリティ、エネルギー効率を向上させるスマート・ビルディング・ソリューションの市場化に取り組むことを発表した。

両社はこの協業を通じて、グローバル市場における大規模スマートシティ・プロジェクトに共同で取り組み、都市行政当局が居住者にとって望ましく住みよい都市づくりと、コスト管理を両立できるインテリジェントな都市インフラストラクチャの構築を支援していく。両社はすでに、中国・深圳の竜崗区スマートシティ・プロジェクトにおいて協業している。

このプロジェクトにおいてハネウェルは、HVAC(暖房、換気、および空調)、セキュリティ、防火インフラストラクチャを支える従来のビル・オートメーション・システムに加えてコネクテッド・ビルディング・ソリューションを提供し、ビル管理ダッシュボード、警報管理、効率的な設備管理を目的とした作業手順管理、緊急対応、予防保守のすべてのサブシステムを統合している。一方、ファーウェイは、データセンター、セキュリティ保護とモニタリング、IoTゲートウェイ、クラウド・サービスなどのICTインフラストラクチャを提供している。

今回の共同ソリューションで重要な役割を果たすのが、今回発表されたファーウェイの新IoTゲートウェイ。このIoTゲートウェイは、ハネウェルの子会社である米トリディアムのビル監視・制御用IoTミドルウェア・プラットフォームであるNiagara Frameworkをベースとしたもので、ビルのデータを収集・分析し、異常の検知、推測、意思決定能力を顧客に提供する。

このソリューションは、アクセス管理、侵入監視、災害検知などの機能によってセキュリティ面でビルのインテリジェンスを大幅に向上するという。IoTゲートウェイは、冷暖房制御、自然資源の利用管理、電気器具管理などの機能によって省エネ機能を提供。また、照明、輸送、通信の制御によって効率性や利便性を向上するほか、顧客により持続可能で安全なエネルギー効率の高いコネクテッド・ビルディング実現に向けたソリューションを提供する。

また、このゲートウェイにはファーウェイが開発したEdge-Computing-IoT(EC-IoT)ソリューションが搭載されており、スマート・ビルディング分野で初めて活用される事例となる。このソリューションは、ファーウェイのIoTゲートウェイ AR502シリーズとアジャイル・コントローラー、さらにトリディアムのNiagara Frameworkを、他のパートナーのさまざまなセンサー、制御デバイス、ビル管理システムと統合する。

これにより、さまざまなセンサーと制御デバイス間で統一された相互接続と相互通信を実現すると同時に、多数のIoT端末をクラウド上で管理し、ビル管理システムの分散展開や拡張を可能にするという。

ファーウェイは、過去数年にわたりハネウェルと、スマートシティ、コネクテッド・ビルディング、スマート・エネルギー、インダストリアルIoT分野での協業の機会を模索してきた。両社は、中国や中東、中央アジアやアフリカなどの高い成長が見込まれる地域でのビジネス・チャンスをともに探求していくことで合意している。ハネウェルはまた、ファーウェイの企業向けソリューション・パートナー・プログラムのパートナーでもある。ファーウェイはこのパートナー・プログラムを通じて、参加企業にオープンなAPI、世界各地のエキスパートによるサポート、ラボ・リソースを提供している。

ファーウェイEC-IoTゲートウェイは、さまざまなIoTインターフェースを提供し、ビルのさまざまなアクセス・シナリオに対応できることに加え、照明、安全性、配電、測定、HVAC、電気器具の制御などのサブシステムへのアクセスと管理を一元化する。オープンなテクノロジーによって、Niagaraソフトウェアの簡単なインストールを可能とするほか、1,000種類以上の産業プロトコルにも対応するとしている。

また、このEC-IoTゲートウェイは、分散型のほかスケーラブルな配置にも対応しており、さまざまな形のインテリジェンス制御に対応。エッジ・コンピューティングによって、データ集約、セキュリティ、プライバシー保護、リアルタイムのサービス応答、エッジ・インテリジェンス分析などの付加価値サービスも提供可能。一方、アジャイル・コントローラーは、多数のIoT端末をクラウド上で集中管理し、端末、接続、コンピューティング、アプリケーションなどのリソースを連携させるという。

ファーウェイは通信分野でテクノロジーとソリューションを有している。一方、ハネウェルのビルディング・オートメーション・テクノロジーは世界の1,000万棟以上のビルで採用されている。こうした両社の強みを融合するとともに、強力なチャネルやエコシステムを活用し、中国、東南アジア、南太平洋、西ヨーロッパなどの主要な市場の商業ビル、教育・企業・産業施設などでこのソリューションを展開していく予定としている。

【関連リンク】
ファーウェイ(Huawei/華為技術)
ハネウェル(Honeywell)

無料メルマガ会員に登録しませんか?

膨大な記事を効率よくチェック!

IoTNEWSは、毎日10-20本の新着ニュースを公開しております。 また、デジタル社会に必要な視点を養う、DIGITIDEという特集コンテンツも毎日投稿しております。

そこで、週一回配信される、無料のメールマガジン会員になっていただくと、記事一覧やオリジナルコンテンツの情報が取得可能となります。

  • DXに関する最新ニュース
  • 曜日代わりのデジタル社会の潮流を知る『DIGITIDE』
  • 実践を重要視する方に聞く、インタビュー記事
  • 業務改革に必要なDX手法などDXノウハウ

など、多岐にわたるテーマが配信されております。

また、無料メルマガ会員になると、会員限定のコンテンツも読むことができます。

無料メールから、気になるテーマの記事だけをピックアップして読んでいただけます。 ぜひ、無料のメールマガジンを購読して、貴社の取り組みに役立ててください。

無料メルマガ会員登録