NECは、カメラの前で立ち止まることなく歩きながら顔認証を可能とする、ウォークスルー顔認証を活用した入退管理ソリューションを製品化し、2017年11月2日より販売活動を開始した。
同製品は、NECの顔認証AIエンジン「NeoFace」や顔認証用カメラ、顔登録装置、入退場ゲートなど、顔とICカードを組み合わせた厳格な本人認証の入退管理システムに必要な機器とソフトウェアを組み合わせて提供するものだ。
同製品では、事前に撮影・登録した顔画像と、入退場ゲートとともに設置した顔認証用カメラで撮影した顔画像を照合して本人確認を行う。入退場ゲートに近づく顔を顔認証用カメラで連続撮影するため、ICカードを読み取り機にかざすと即座に顔認証が可能だ。

これにより、立ち止まることなく、顔とICカードによる厳格かつスムーズな本人認証を可能とし、ICカードの貸し借りやなりすまし入場などによる不正入退の防止につながる。
なお、価格は3千万円(税別)~で、同製品には顔認証用カメラ付き入退場ゲート(3通路)、顔登録装置(1台)、入退管理サーバ(1台)、入退管理・顔認証用ソフトウェア(1セット)、設置工事が含まれる。
背景
昨今、商業施設や大型イベント会場などを運営する企業や団体において、利用者の入退管理におけるセキュリティ対策の強化と高い利便性の両立を目的として、入退管理システムに生体認証を活用したいというニーズが高まっている。
今回、NECはこれまで国内500社に提供してきた入退管理システム「SAFEWARE-SX」を中核に、顔認証用カメラ・顔登録装置・入退場ゲートなどのハードウェアから、入退管理・顔認証などを行うソフトウェアまで、ウォークスルー顔認証を活用した入退管理に必要な機能をトータルに提供する入退管理ソリューションを製品化し、販売活動を開始した。
特長
1. 入退場ゲートで立ち止まることなく、スムーズな顔認証を実現
NECのAI技術群「NEC the WISE」の1つである顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用し、事前に撮影・登録した顔画像と、入退場ゲートとともに設置した顔認証用カメラで撮影した顔画像を照合して本人確認を行う。
入退場ゲートに近づく顔を顔認証用カメラで連続撮影するため、ICカードを読み取り機に着券後、即座に顔認証を行うことができる。これにより、立ち止まることなく歩きながら顔認証を可能とし、利用者のスムーズな入退を実現する。
2. 顔とICカードを組み合わせた厳格な本人認証により、なりすましを防止
顔とICカードを組み合わせた認証方法を組み合わせた二要素認証での厳格な本人認証ができるため、ICカードの貸し借り・盗難などのなりすましによる不正入退の防止が可能。また、認証失敗時の顔画像のログを保存することで、認証に失敗した人物の顔画像を管理者が確認できるため、不正入退に対する心理的な抑止効果も期待できる。
3. 入退管理システムに必要な機能をトータル提供
NECがこれまで500社に提供してきた入退管理システム「SAFEWARE-SX」の導入実績やノウハウを活かし、入退管理システムに必要な顔認証用カメラ・顔登録装置・入退場ゲートなどのハードウェアから、入退管理・顔認証などを行うソフトウェアまで、入退管理システムに必要な機能をトータルに提供する。
また、同ソリューションの導入に向けたコンサルティングから要件定義、システム設計・構築、工事、保守までの一連の工程をワンストップでサポートする。
【関連リンク】
・日本電気(NEC)
・NECのAI技術群「NEC the WISE」
・NECの顔認証AIエンジン「NeoFace」
無料メルマガ会員に登録しませんか?

技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。