ファーウェイは、ドイツ・デュースブルク市とスマートシティの発展に向けた協業に関する覚書を締結した。両者は今後、覚書で合意されたテーマに基づく具体的なプロジェクトの実施に向けて議論を進めていくとしている。
ファーウェイはまた、同市に共同イノベーションセンターを設立する計画も発表。デュースブルク市は今後、同センターで生まれたイノベーションを直接活かしていくことができ、計画には同市の無線LANネットワークを動物園や公共交通機関でも利用できるよう拡張することなどがすでに盛り込まれている。
また、教育分野では、市内の学校でWi-Fiやブロードバンドを活用したインテリジェントクラスルームの構築に注力していく予定だ。
こうした取り組みに加えて、スマート街灯、電力・水道網や交通網の管理のほか、市民の公共サービス利用を簡素化するクラウドベースの電子政府ソリューションなどの計画も検討されている。
さらに、ファーウェイは自動運転、スマート物流、インダストリー4.0の実現に不可欠な第5世代移動体通信(5G)技術や無線ブロードバンドネットワークにおける知見やソリューションを提供していく予定だ。
デュースブルク市とファーウェイは、新しいテクノロジーを活かした革新的なアイデアやソリューションにより、デュースブルク市の生活の質を向上し、住民、企業、投資家にとってより魅力的な都市としていくことを最終的な目標としている。
この実現には、地元および国際的なパートナー、市が資金支援する企業を含めたエコシステムに加え、現地の研究機関や大学との交流も不可欠だ。
とりわけ、電力・水道、インフラ、交通分野では、同市が出資するデュースブルク電力・水道供給・公共交通会社(Duisburger Versorgungs- und Verkehrsgesellschaft mbH)と同社傘下のシステム子会社DU-ITが多数のプロジェクトの調整・管理を担い、成果を最大化していくという。
ファーウェイのスマートシティソリューションは現在、世界40か国以上の120を超える都市で導入されている。
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・ファーウェイ(Huawei/華為技術)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。