株式会社ザイマックスは、IoTを活用した建物の運営管理サービスの構築に取り組んでおり、看板に設置したセンサで傾き・揺れを計測し、看板の状態を遠隔監視することで、点検・保守・見守りを行うサービスを4月より開始する。
オプテックス株式会社がIoT看板センサの開発、株式会社オージス総研がクラウドシステムの構築を担う。
サービス利用料については、計測点1か所につき月額料金を設定予定(料金未定)だ。本年4月から限定ユーザー向けにサービスを開始し、本年10月より正式にサービス開始となる予定だ。
サービス内容
昨今、老朽化した看板落下による事故が全国で多数発生しており、事故のリスクのある看板は少なくない。
そもそも、屋外に設置している看板は、風雨や直射日光などにさらされる過酷な使用環境下にあるが、看板の点検方法として目視以外の点検方法は確立されていない。
さらに、高所の看板の点検にはコストがかかり、全国各地にある多数の看板を頻繁に点検することが困難であるという課題がある。
そこで、IoT を活用した「(仮称)IoT 看板センサによる点検・保守・見守りサービス」では、看板に設置したセンサから得られるデータを活用し、日常の遠隔監視から、早期メンテナンスの計画立案、点検作業、補修工事を提案、さらにはデータに異常値が検知された場合には駆け付ける、といったサービスを行う。
同サービスにより、従来の目視確認を主体とする点検とは異なる観点から屋外広告物の維持管理に役立てることが可能になるという。
ザイマックスらはサービス開始に先立ち、昨年より施工性、耐久性などを検証するフィールドテストをすすめていた。
オプテックスのセンサデータの計測アルゴリズムの確立、オージス総研でのセンサデータ収集および解析のためのクラウドシステム基盤の開発、ザイマックスによるデータ解析アルゴリズムが確立できたため、4月から限定顧客向けにサービスを開始、10月からは正式サービスとして展開するとした。
システム構成
看板に設置したセンサが計測した「傾き」や「揺れ」などのデータをLPWA(Sigfox)でクラウド上のサーバーに定期的に送信し、データを収集・蓄積。さらに、データの推移を解析した結果を通知する仕組みだ。センサは電池駆動(5 年の長寿命)、防水対応で簡単設置できる。
データの評価方法
以下の2種類の方法で傾きの変化を評価する。
【評価方法①】
- 中長期的経過による傾斜変化量の増減確認
- 傾斜変化量の増減について他看板との相対的に評価
→これらを元にランキング評価を実施
【評価方法②】
- 連続データ取得により、平常時との異常な変化がないかを把握
- 過去の傾斜データ推移から、統計的に算出した理論値と実測値とのかい離度を評価
【関連リンク】
・ザイマックス(XYMAX)
・オプテックス(OPTEX)
・オージス総研(OGIS-RI)
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