ロジスティクスの構成要素である、「物流」と「商流」。そのデータプラットフォームを実現するため、「モノの動き」の見える化をするのだが、既存技術では可視化できているわけではない。
「モノの動きの見える化」とは、狭い意味では「適切な時間間隔」で、「荷物の位置を知る」ことである。しかし広い意味では、見える化の結果として得られる情報を活用して、「モノの動き全体を効率化、計画化」することにある。
ここでいう、「効率化」とは、
- 同一量の輸配送資源でより多くの荷物を運んだり
- 一つの荷物の輸配送時間を短縮する
- 不要な輸送を削減する
といったことを意味する。
一方、「計画化」とは、
- 荷物の到着時刻を正確に予測する
- 特定の日時の荷物量を予測する
- 損傷荷物に対する対策を早期に計画する
ことを意味する。
荷物を運ぶトラックや船などの輸送手段により、商品や製品は倉庫や工場から集荷され、幹線輸送、物流センターでの中継を経て納品先に配送される。
運ばれる荷物(商品や製品)の動きを把握するためには、集荷、幹線輸送、配送などの輸配送のプロセスで個々の荷物がどのトラックに積まれ、どこに位置するのかを知る必要がある。
また、特定の荷物が中継される物流センターにいつ到着し、どの方面に仕分けされ、どのトラックに積まれたかなどを知り、コンテナを含む荷物の損傷情報を、荷物の国内における発出元の一つである港湾や荷物等の輸送拠点である物流センター等において取得する必要もある。
このような位置情報や品質情報の取得は既存技術で実現されている部分もあるが、より正確、より安価に、また、より広いプロセスで連続的に取得するためには、位置情報・品質情報取得技術、データ連携技術などで今まで以上の進歩が必要となる。
さらに、効率化や計画化された輸配送の実現のためには、
- 積載効率の向上
- トラックやドライバーなどの輸配送資源の稼働率の向上
- 物流センターでの荷積み・荷下ろしなどの 荷役作業の自動化・効率化
を高いレベルで実現しなければならない。
(参考:戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)スマート物流サービス研究開発計画より抜粋、IoTNEWSにて編集)
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