倉庫への商品格納時の作業ミスを低減する
小泉:以前、物流現場でARの導入を検討されている、というお話を伺ったのですが。
秋葉:全くやっていないわけではありませんが、作業時間が長くなるというデメリットがあります。例えば現場の人が無意識でやっていると3秒しかかからない作業が、ARを介すると余計に時間がかかってしまう。ひとつの作業における時間差は小さなものかも知れないけれど、それが積み重なると膨大なロスになる。
小泉:ピッキングする時に棚によくバーコードが付いていて、ピッキングミスしないような取り組みというのをよく展示会で見かけるのですが、ああいったソリューションは利用されているのですか。
秋葉:利用してはいますが、本当に自動化しない限りは、結局ミスはなくならないと思います。
小泉:バーコードを使った対策をやっていて間違うというのはどういうことでしょうか。
秋葉:実はピッキングではなくて、格納の方で間違いが発生するのです。棚に入れる、という作業のとき、うっかり別のところに入れてしまうというミスまでは防げない。そして「格納」という工程は、次の工程がないので、チェックが効かないのです。
八子:棚のIDが決まっていて、置きに行くときに照合するようなソリューションはないのですか。
秋葉:ありません。だからカメラで記録を残しておきたいのです。例えば違うロケーションに手を入れると画像認識でアラームが発生する、といったことでミスを防ぐことは出来るかと思います。
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1986年千葉県生まれ。出版関連会社勤務の後、フリーランスのライターを経て「IoTNEWS」編集部所属。現在、デジタルをビジネスに取り込むことで生まれる価値について研究中。IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。