凸版印刷は1月23日、物流DXソリューション「LOGINECT(ロジネクト)」の提供を開始すると発表した。第一弾として、物流業務で発生する複数のデータを集約し可視化する「LOGINECTデータ可視化」を開発し2月から提供する。
「LOGINECTデータ可視化」は、物流業務で発生する倉庫内在庫や出荷実績、輸送車の積載量などの様々なデータを集約し、可視化するサービス。サービスを利用することで、在庫や輸送の状況が可視化される。
国や業界団体が設定する50種類以上の管理項目を管理できるアプリケーションを搭載。データレイアウトやダッシュボードを標準化したことで、初期の導入コストを抑えるとともに分析開始までにかかるスピードを短縮できるという。
具体的には、分析を実施するためのデータ収集、変換、蓄積の工程を自動化し、ユーザーがデータ探索や分析に集中できるようにした。標準フォーマット化したデータをクラウド上で一元管理できるため、組織間や担当者間で容易にデータ共有と議論が行え、分析精度の向上が図れる。
また、物流業務の全体像と、出荷、在庫、配送などの運用状況を、コストと生産性を中心とした物流KPIで計測ができる。KPIは内容ごとに分かりやすいビジュアルを使って可視化することで、効率的に分析作業が行えるようにした。
価格は「ミニマムプラン(1年限定プラン)」が、月額7万5000円(ユーザー数:2、拠点数:1、自由分析:不可)、「スタンダードプラン」が、月額15万円(ユーザー数:5、拠点数:複数拠点可、自由分析:不可)。「プロフェッショナルプラン」は、月額30万円(ユーザー数:5、拠点数:複数拠点可、自由分析:可)で提供する。
サービスは、提供開始に先立ち資生堂が物流データの利活用実証実験に採用した。凸版印刷では今後、「LOGINECTデータ可視化」を、消費財メーカーを中心とした企業に売り込み、2024年までに30社への導入を目指す。
また、「LOGINECT」で、RFID(無線自動識別)を活用したタグなどのIoTソリューション、グループ会社のアイオイ・システムが手掛ける倉庫内のデジタルピッキングシステムなどと連携した庫内従事者の稼働状況やモノのトレーサビリティの可視化、AI(人工知能)の機械学習による物流業務の自動分析などのラインナップを拡充していく考え。
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