プロドローンは、愛知県新城市で、50㎏の運搬能力を持つドローンを使って孤立集落に救援物資を輸送する実証実験を2月14日に実施したと発表した。
実証実験は、東三河地域などの山間部で課題となっている、大規模災害で孤立集落が発生した際に、高ペイロード(運搬能力)ドローンが救援物資の提供を行う運用モデルの検証を目的に実施。愛知県、名古屋鉄道、生活協同組合コープあいち、ミヤチ、新城市、豊川市、東三河ドローン・リバー構想推進協議会と共同で行った。

ドローンは、50kg搭載10km飛行可能な開発を進める機体「PD-Bear10」のプトロタイプを使用。シンプルな構造が特長で、折り畳みが可能なため、ワンボックスバンなどに搭載して搬送ができる。
実証では、これまで難しかった、水・食料などの小型資機材の大量輸送、蓄電池などの重量物の輸送を確かめた。同時に、新城市と災害支援協定を締結する生活協同組合コープあいち、東三河ドローン・リバー構想推進協議会の会員ともに大規模災害時の連携も確認した。

具体的には、ドローンで重量物運搬の検証飛行を3回に分けて実施。1回目は、初動から必要となる約15kgのバルーンライト、2回目は23kgの大容量蓄電池、3回目は43kgの水、食料の救援物資を輸送した。ネットなどの重量3.5kgを加え、それぞれ18.5kg、26.5kg、46.5kgを運搬した。
また、プロドローンによると、重量物運搬飛行でのドローンは、荷物搭載時と無搭載時で大きく負荷が変化し、無搭載時に、モーター回転数が低くなり、飛行が不安定になることが課題だった。今回、実証を通じて、ゲイン調整、アームの長さの変更、プロペラを見直すことで、問題を解決したという。
同社では今後、実証に参加した企業などととともに、実際の運用に向け協力していくとしている。
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。