メディパルHD、富士通のAIクラウドサービスで倉庫内のピッキング作業を効率化

メディパルホールディングス(HD)は3月13日、物流センター内の作業オーダーの組み合わせと作業順序を最適化する2つのAI(人工知能)アルゴリズムを搭載した富士通のクラウドサービス「Picking Optimizer(ピッキングオプティマイザー)」を、物流センターの「神奈川ALC」で導入し、3月から運用を開始したと発表した。

「Picking Optimizer」は、物流センター内の出荷作業で、一人のピッキング作業者が同時に複数の出荷先に商品をピッキングする「マルチオーダーピッキング作業」を最適化し、センター内ピッキング作業効率を向上させるサービス。

「Picking Optimizer」の概要
「Picking Optimizer」の概要

サービスには、富士通独自の2つのAIアルゴリズムを活用した最適化エンジンを搭載。1つのAIは、「マルチオーダー組み合わせ最適化アルゴリズム」で、同一商品をまとめてピッキングを可能にして、作業者がピッキング時に立ち寄る場所や回数を最小限する。もう1つのAIは、「作業順序最適化アルゴリズム」によって、ピッキング作業順序を制御することで物流センター内の渋滞を回避する。

メディパルHDでは、2020年11月から、完全子会社のメディセオが医療用医薬品などを取り扱う物流センター「神奈川ALC(エリア・ロジスティクス・センター)」で、「Picking Optimizer」を使ったピッキング作業の実証実験を実施。

実証では、ピースピッキングシステムで、3000行のデータと28人の作業者で、現行システムでの作業と「Picking Optimizer」を仮導入したピッキングデータでの作業を行い比較。双方の作業における移動距離の実測値を比較した結果、「Picking Optimizer」が現行システムよりも移動距離を最大で22.6%削減した。その有効性を確認したことで、今回、センターへの導入を決めた。

同社は今後、「Picking Optimizer」の神奈川ALCへの導入を皮切りに、ピースピッキングシステム(注文に対して該当する商品を出荷最小単位で在庫から集めるためのシステム)を採用している8か所のALCに順次展開する予定。また、富士通と連携し、ほかの地域のALCでもICTを活用し、さらなる効率化の早期実現を目指すとしている。

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