STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)と、Mastercard社の認定グローバル・ベンダーで、非接触通信によるサービスを開発するFidesmoは、スマート・ウォッチなどのウェアラブル機器で、セキュアな非接触決済を実現するターンキー・ソリューションを発表した。
この決済用システム・オン・チップ(SoC)は、STのSTPay-Boost ICをベースにしている。同製品は、決済取引を保護するハードウェア・セキュア・エレメントに加えて、金属を使用した機器内でも、信頼性の高いNFC通信を維持する独自のアクティブ・ブースト技術を採用した非接触通信コントローラを集積している。また、ワンチップであるため、スマート・ウォッチだけでなく、リストバンド、コネクテッド・ジュエリーなどのウェアラブル小型機器にも実装することができるという。
このソリューションは、MasterCard社のMDESを採用したFidesmoのトークン化プラットフォームにより、決済取引で必要な個人データの読込みを可能にする。利便性の高いOver-The-Air(OTA)技術により、特別な機器を必要とすることなくパーソナライゼーションを簡単に実行することができるという。
スウェーデンを拠点とするハイブリッド・スマート・ウォッチ・メーカーのKronaby社は、STPay-Boost ICを同社の男性女性用スマート・ウォッチのポートフォリオに採用した。これらの商品は、充電が不要で、通知フィルタなどの差別化機能が搭載されている。Fidesmoのトークン化機能を備えたSoCにより、Kronaby社のスマート・ウォッチは、決済、アクセス制御、交通機関、ポイント・サービスなど、さまざまなサービスへの対応が可能だ。
STPay-Boost ICは現在サンプル出荷中で、2018年11月に量産開始予定。
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