いまだテクノロジーの導入が他業種に比べると遅れている保育業界に、ウェアラブルデバイスを使った保育システムが登場した。その名も「tsubura.net(ツブラネット)」。
他業種に比べ日常的な業務でパソコンに触れる機会が少なく、保育スタッフの中にはパソコン操作に苦手意識や、抵抗がある人が多い。スマートフォンや、Apple Watchを活用したシステムなら、シンプルな操作で簡単に使える点に着目し、デバイスに採用。
tsubura.netは、保育所や託児所の予約がスマートフォン1台で簡単にできる。また、保育士がApple Watchからミルク・おやつ・お散歩・トイレの時間など、子どもの状況を随時入力することで、利用者がリアルタイムで保育レポートを確認できる仕組み。
さらに、保育レポートは管理者もユーザーも双方ともにプリントアウトでき、育児レポートをクラウド上で一元管理できる。インターフェースもかわいいアイコンと、シンプルな仕様で使いやすくなっている。
”tsubura.net”は、スマートデバイス分野で最先端の技術力を誇る株式会社ドロップシステムと、原宿・表参道にある託児所tsuburaを運営している株式会社Vaniraがタッグを組み、保育士・利用者それぞれが保育システムの開発に徹底的に拘り、研究開発を重ねた結果、ウェアラブルデバイスを活用するに至った。
実際に託児施設を運営する“tsubura”と連携したからこそ、気がついた点があるという。保育士全員がApple Watchを使い保育レポートをシステム化することにより、今までは手書きだった保育レポートなどの業務負担が軽減し、子どもと遊ぶ時間が増えた。また、託児施設利用者からは、初めて子どもを預ける時は本当に不安という声が多い中、離れていても子どもの様子がリアルタイムでスマートフォンで確認できるのは、とても安心と評判。事前に保育に対する要望、アレルギーなどの個別情報を登録しておくことで、受付時のコミュニケーションの不安も軽減できたという。保育アプリを導入することで、一石二鳥以上の効果が現れている。
”tsubura.net”は、アカウント登録すれば、あらゆる保育施設で簡単に導入できる。また、リアル店舗と連動して使用することを前提としているが、施設を利用せずとも育児レポートを子どもの成長記録として単独で使用することも可能。
今後は託児・保育分野だけでなく、ペットホテルや介護施設などの導入も視野に入れ、さらなる開発を進めているという。
【関連リンク】
・ドロップシステム(Dropsystem)
・バニラ(Vanira)
・tsubura(つぶら)
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