富士通、作業者への身体負荷を推測し事故を未然に防ぐ「安全管理支援ソリューション」の機能強化を発表

富士通株式会社は、1月11日にユーザーのデジタル革新を実現するデジタルビジネス・プラットフォーム「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc(フジツウ デジタル ビジネス プラットフォーム メタアーク、以下、MetaArc)」(注1)で展開している 「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE(フジツウ アイオーティー ソリューション ユビキタスウェア、以下、ユビキタスウェア)」を活用した「ユビキタスウェア 安全管理支援ソリューション(以下、安全管理支援ソリューション)」の機能を強化し、2月上旬よりSaaSで提供開始する。

本ソリューションは、熱中症の発生や作業者の状態を把握することが難しい建設業や製造業などの現場において、作業者の状態、位置情報を遠隔で把握することで見守り、安心して働ける職場づくりを支援することを目的としている。

今回、作業者の状況監視、作業グループの設定や管理、データ出力などの機能強化により、ユーザーは、現場運用・設定・管理や報告・レポートといった一連の流れで安全労務管理ができるとともに、SaaSで提供することにより、ユーザー側で運用に必要なアプリケーションなどのシステム開発が不要となり、導入が容易になっている。作業グループや作業者数の増減など、現場の状況に応じた最適な設定をユーザーが簡単に行うことができ、現場に合わせた運用が可能。

近年、作業現場では冬場においても、炎天下の屋外や熱源がある場所での作業における熱中症の発生リスクや単独作業者の事故発生時に迅速な対応が難しいなど、安全上の課題が存在している。厚生労働省の「平成28年における労働災害発生状況」(平成28年11月)によると、労働災害発生数は、全業種の中で製造業が最も多く、次いで建設業となっている。それぞれの現場において、熱中症や転倒など事故を防ぐために、作業者の体調の確認や転倒しやすい危険箇所のサイン表示など対策を講じているが、同社は、このような対策に加えて、さらなる安全を実現するため、「安全管理支援ソリューション」の機能を強化して提供を行う。

「安全管理支援ソリューション」について

 
Fujitsu_safe_alarm
 
作業者に装着したセンサーデバイスで、温湿度やパルス数(注2)をセンシングし、同社のアルゴリズムで分析・解析することで、一人ひとりの熱ストレスレベル(注3)や身体負荷レベル(注4)の推定ができる。事前に設定した通知条件に該当した場合、管理者へアラームが通知されるため、作業者への休憩指示や万が一の事故発生時の迅速な対処など、一人ひとりに合わせた状態の管理を行うことができる。また、加速度や気圧をセンシングし分析・解析することで、転倒・転落の検知も可能。今回、機能を強化しSaaSで提供することにより、運用に必要なアプリケーションなど、ユーザー側でのシステム開発が不要となり、導入が容易になった。

本ソリューションの導入検討にあたっては、必要な機材や環境をレンタルで提供することで、手軽に運用イメージを確認できるトライアルパックが用意されている。

主な機能強化のポイント

従来、安全管理支援ソリューションはユーザーに合わせてアプリケーションなどのシステム開発を行い、提供していたが、様々なユーザーとの実証実験で得られた知見から機能強化を行い、より現場に即した運用や管理が行えるようになった。

作業者状況把握機能の強化

遠隔管理者は、現場ごとの状態をWebアプリケーションで俯瞰的に確認することができるようになった。従来のように作業者一人ひとりのアラームを通知するだけでなく、アラーム発生時の位置、対応状況の確認などを現場ごとに把握することができるため、状況に応じた適切な対処を促すことが可能となり、重大な事故の発生防止に貢献する。

作業グループの設定・管理機能の追加

現場の作業グループや作業者数の増減、アラーム発生条件の変更など、最適な設定を管理する機能を提供し、現場の状況に応じた管理体制の構築が可能。

データ出力機能の追加

アラーム発生状況や対応状況、作業現場の環境情報など、取得したデータを項目ごとにCSVデータで出力できるため、報告書の作成やデータ分析などに活用することができる。

注1 MetaArc:
クラウド、モバイル、ビッグデータ、IoT、AIなどの最先端技術と、当社SEの知見・ノウハウを融合したデジタルビジネス・プラットフォーム。
注2 パルス数:
拍数/分を推定。
注3 熱ストレスレベル:
日本生気象学会の「WBGTと気温、湿度との関係」を基に、温湿度にパルス数を組み合わせて算出した熱ストレス状態を「安全」「熱ストレスレベル(低)」「熱ストレスレベル(中)」「熱ストレスレベル(高)」の四段階に分けて推定。
注4 身体負荷レベル:
有酸素運動時の適正な心拍数を示すカルボーネン法などの指標を基に、パルス数から算出した、活動による身体負荷を「ほぼ安全」「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」の五段階に分けて推定。

提供:富士通

【関連リンク】
富士通(FUJITSU)

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