現在生産現場では、不良品の流出防止のため、さまざまな検査システムを導入しているが、判定精度の継続的な向上や過検出などが課題となっており、これらの対策として目視検査を併用している。
そこで、東京エレクトロン デバイス株式会社(以下、TED)は、AI外観検査を低コスト、短期間で実現し、企業の生産性向上に貢献するAIプラットフォーム「TAiVIS(タイビス)」の受注を開始した。
TAiVISは、FA PCや外観検査アプリケーション、産業用カメラ、照明等で構成されており(産業用カメラ、照明等はオプションにて対応)、ディープラーニングの識別技術を生かして、カメラで撮影した検査対象物の画像の特徴から良品・不良品の判定(推論)を自動で行う。
そのため、個体差がある製品の検査や汚れや色ムラを見る官能検査、過検知の判断など、これまで目視検査に頼っていた判定を自動化し、省人・省エネに貢献する。AIによる学習を繰り返すことで、不良品の判定精度も向上するという。
また、複数の検査対象物を個別に推論処理(検査)するTED独自の技術により、複数の製品が流れてくるラインで検査が可能になり、システム導入や運用のコストの削減と、検査効率の向上に寄与する。他の主な機能・特徴は以下の通り。
- エッジでの推論に特化した外観検査アプリケーションを搭載
- CPUと内蔵GPUの活用による高速推論処理
- カメラ画像のキャプチャ機能による学習用素材の収集
- AI推論の判定結果と画像の保存、統計情報の取得
- 2台のカメラによる複雑な物体の判定
- 外観検査アプリケーションのセミカスタム対応(有償)
- 産業用途、組み込み用途向け量産対応
- Microsoft Azure 各種サービスと連携したソリューションの提供(有償)
TEDは今後、製造業や食品、医療、自動車、産業機器において、2022年までに10億円の販売を見込んでいる。
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