これまで学生は、受験する大学を選択する際、大学情報雑誌やWEBサイトなどの定型的な情報による絞り込みや、大学が開催するオープンキャンパスへ参加することで大学を選択していた。
しかし従来の方法では、本来学生が持つ志向に沿った大学の学部・学科を選択することが難しい。さらに遠方の学生にとっては、オープンキャンパスに参加するための費用や時間の制約が負担になっていた。
また、昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響で、オープンキャンパスを開催することができなくなり、従来のWEBサイトおよびパンフレット以外の新しい情報提供の方法が求められている。
そこで、凸版印刷株式会社は、学生の趣向に沿った大学の学部・学科をレコメンドする対話型AIと、ウォークスルーVRによる遠隔でのオープンキャンパスを実現する、パーソナルアシスタントサービス「TOP VRAIN」を開発した。
「TOP VRAIN」は、対話型AIによるバーチャルガイドと、VRを組み合わせたパーソナルアシスタントサービスだ。利用者のライフステージに応じたイベント(大学受験、旅行、就職、転職、ウェディング、住宅購入など)において、利用者の趣向にあったサービス・商品をマッチングさせる事で、利用者の決断・意思決定をサポートする事を目的としている。
「TOP VRAIN」によるバーチャルオープンキャンパス「TOP VRAIN for Campus」では、対話型AIを用いたコンテンツマッチング手法により、大学の学部・学科をレコメンドすることが可能だ。

また、マッチングした大学の学部・学科施設を撮影したウォークスルーVRを用いて、バーチャル空間でのオープンキャンパスを体験することができる。

なお「TOP VRAIN for Campus」を活用したバーチャルオープンキャンパスの実証実験を、中央大学にて2021年3月31日~5月31日の期間で実施するという。検証内容は、対話型AIレコメンドおよびウォークスルーVR体験者を資料請求へと繋げるユーザー体験などとし、志望校選びにおける対話型AIによるレコメンドの有効性検証を目的としている。
凸版印刷は今後、対象とする大学の拡大や、デジタル空間内で大学職員と交流する機能の開発、大学受験以外のライフイベントを対象とするプラットフォームとしてサービスを拡張し、2025年までに関連受注を含め30億円の売上を目指していくという。
「TOP VRAIN for Campus」によるバーチャルオープンキャンパスの特長
- 対話型AIによる学生の趣向にあった大学の学部・学科のレコメンド
学生は、対話型AIからの質問に答えていくことで、自身の趣向(文系・理系、目指す職業、興味のある研究、大学でやりたいことなど)に沿った大学の学部・学科・研究室を見つけることができる。 - デジタル空間上でキャンパスの雰囲気を体験
ウォークスルーVRにより、実際の大学キャンパス・施設をデジタル空間上で自由に歩くことができ、実際のキャンパスの雰囲気を体験することが可能。
固定視点の360°パノラマVRよりも、大学の雰囲気をリアルに感じることができるため、大学への受験意欲の向上が見込める。 - 大学への理解を深める
対話型AIによるレコメンドとVRを一連の流れで体験できるため、大学の学部・学科との出会いから、実際の大学キャンパスの雰囲気を体感することにより、大学への興味を深め、受験意欲を高める過程を実現する。
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