株式会社ウェザーニューズは、WxTechサービスにおいて、分析に特化した1kmメッシュ過去天気データのクラウド型気象データウェアハウスサービスの提供を開始した。
同サービスは、分析の目的にあわせて編成した1時間ごと1kmメッシュの高解像度な過去天気データを提供するサービスである。
最大で全国約38万地点分、全11要素(天気、気温、降水量、湿度、風速、風向、気圧、日射量、日照時間、体感温度、体感指数)の過去天気データを提供する。過去天気データには、独自の気象予測モデルの計算結果を全国13,000地点の気象観測網とウェザーリポーターの天気報告や体感報告をもとに再解析した用いる。
契約はサブスクリプション型で、期間中は何度でもクラウドからデータを取得できる。データ量は膨大になるが、企業のクラウド環境に整理して置くため、データの抽出や加工に時間を要さないという。企業は必要とする気象データの地点・時間・気象要素を選択し、ビジネスデータと組み合わせることでタイムリーに分析できる。
ウェザーリポーターから寄せられる体感報告から解析した独自データ
具体的には、自動車や家電の新製品の試験・開発などでの利用が見込まれている。すでに自動車メーカーでは、ハンドルやカメラなどの自動運転車のデータと過去天気データを組み合わせた試験が行われており、走行技術やセンシング技術の向上が期待される。
この他、食品・衣料品メーカーでは、売上データと組み合わせてマーケティング分析に活用できる。店舗や商圏の実際の気象状況に近いデータを用いることで、天気と連動して売れる商品やタイミングを細かく把握し、生産や仕入れ、販売促進に最も効果的なタイミングを狙うことができる。企業でAI需要予測システムを開発している場合、機械学習モデルのデータセットに気象データウェアハウスを用いることで、需要予測や来店客予測の精度向上が期待できる。
また、不動産・建築業者や小売メーカーでは、店舗やビル、ショッピングモールなど施設を建設する前に、周辺の環境を細かくシミュレーションすることができる。同様に保険業界においても、周辺の土地のデータと組み合わせることで、懸念される気象リスクを事前に把握することが可能だ。
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