小売流通における店舗のDX化は、顧客のオンライン・オフラインのデータを把握したアプローチの重要性の高まりを受けて急速に進んでいる。
特に来店者のオフラインデータは、購入歴のある顧客だけでなく、まだ購入していないが今後顧客になる可能性の高いアプリ利用者へのアプローチが可能になるため、需要が高まっている。
しかし既存のGPSやWi-Fiなどを使ったアプローチでは、店舗前を通っただけのアプリ利用者も対象になってしまい、マイクロロケーションデータとしては精度の低いものであった。また、カメラなどを使ったサービスでは、来店者数は正確に取得できるものの、来店者にアプローチする手段がなかった。
そうした中オプテックス株式会社と株式会社スイッチスマイルは、店舗のDX化支援に向け業務提携に合意したことを発表した。
オプテックスが提供する自動ドアセンサーを活用したビーコンシェアリングサービス「OMNICITY」と、スイッチスマイルが提供するPOI位置情報マーケティングプラットフォーム「pinable」を組み合わせて、流通小売店舗が自社アプリなどで来店検知やリアルタイムプッシュ配信・行動データ分析などを行えるサービスを、初期投資不要のサブスクリプションモデルで提供開始する。
今回のサービスを利用することで、流通小売店舗は自店のプロモーションだけでなく消費財メーカーなどの広告をエントランスで配信する新しい収益モデルも実現可能となる。
「OMNICITY」のビーコン機能搭載自動ドアセンサーは、設置位置が店舗入口のため、精度よくデータ通信をすることができる。そのため店舗は、自社アプリを通して顧客の来店データを正確に取得でき、OMOマーケティング施策の展開が可能になる。
「OMNICITY」について
OMNICITYはビーコン機能を搭載した自動ドアセンサーを用いて施設や店舗のエントランスを情報発信のメディアとして活用できる。小売流通業での広告利用をはじめ、病院やホテルでの自動受付やレストランでの席への案内などでの利用が想定される。
「pinable」について
pinableは今までのGPSやWi-Fiなどのエリア的な位置情報プラットフォームではなく、ビーコンを使用することで、マイクロロケーションを利用した広告やマーケティング分析のソリューションを提供。またそれらによって得られた人の行動と体験のデータをロケーションDMPとして構築し、位置情報だけでなく属性や行動パターン、周辺環境などのタグ情報も含めた情報をマーケティング分析し、よりエンゲージメントの高いソリューションの提供を可能にする。
OMOマーケティング事例
- 来店者へのクーポンやポイントの配信
- メーカープロモーション等の情報配信
- 来店頻度に合わせたプレミアムクーポンの配信
- 来店頻度の落ちたユーザーの再来店誘致
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