昨今の急速なデジタル化の進展により、新ビジネス創出や業務変革には、組織や業界を超えたナレッジ活用が不可欠となっている。
しかし、業務のグローバル化やテレワークが当たり前の時代になったことで、対面による人と人との接点が減少し、これまでの個人の伝手に頼った情報収集や共有が困難になりつつある。その影響により、誰に聞いたら良いか分からない、仕事に必要な情報が共有されないといった問題が増加し、社内の有効なリソースを認知・活用できず、顧客対応の遅延やビジネス機会逸失が懸念されている。
NTTデータ先端技術株式会社と株式会社NTTデータ、および株式会社クニエの3社は、ナレッジマネジメントソリューション「knowler」の導入支援サービスを開始した。
knowlerは、Microsoft Office 365といったクラウドサービスや社内システムとの自動連携により、企業内の多様な構造データ(ERP、データベース等)・非構造データ(テキスト、ドキュメント、有識者、人脈情報等)を収集し、オントロジー(※)やAIを活用して自動的に分類・意味づけを行うことで効率的な情報探索をサポートする。
また、一般的なテキスト検索のほか「自然言語処理」による検索者の意図に即した情報提供、「機械学習」によるユーザー特性に応じたレコメンド、関連性・ファクトデータを見やすくビジュアル化する機能を備えている。これにより効率的に最適なコンテンツや人の情報を参照・探索することができるため、提案書などの各種ビジネス文書のスピーディーな作成にも活用することができる。
さらに、ユーザーインターフェースとしてMicrosoft Teamsとも連携しており、コミュニケーションプラットフォーム上でのシームレスな情報連携が可能となる。
同ソリューションの導入にあたっては、IT基盤構築やナレッジマネジメントに知見のある3社が連携し、導入計画策定から運用までをトータルに支援する。各社の役割は以下の通り。
- NTTデータ先端技術
- NTTデータ
- クニエ
NTT DATA Digital Workplaceに係る技術支援の実績やMicrosoft基盤ソリューションの強みを有し、knowlerライセンス・保守販売、構築、導入技術支援、運用を実施する。
DXの加速に伴い、NTTデータでは本社社員約1万人にknowlerを活用したNTT DATA Digital Workplaceを導入し、社内の情報共有を効率化・高速化することで、既存の枠組みを超えた知識や手法を流通させる取り組みを推進してきた。これらの知見を生かし、企業への導入・活用ノウハウ提供、コミュニケーションサポートを実施する。
デジタルワークに係る業務設計コンサルティングの実績を有しており、ナレッジマネジメントやデータ活用をはじめとした働き方変革にかかわる業務コンサルティングを実施する。
今後は3社で連携しながら、同ソリューションを主にグループウェアを導入している大企業とそのグループ企業に向けて積極的に提供することで、2025年までに累計50億円の売り上げを目指すとしている。
※ オントロジー:あらゆる知識や情報を構造化・整理することで、概念を体系化するモデルのことを指す。
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