製造現場には、製品に不良品がないかどうかを確認する外観検査がある。作業時間がかかることや、高度な知見が求められることもあり、初心者から熟練者までが担当している。近年、このような検品作業者の人員不足や、知見の引き継ぎ等が課題視されている。
これまでの画像認識は、ラベルのあり/なしなど、対象物をあらかじめ設定し判別するもので、検査範囲も限定的だった。そのため、傷・髪の毛、糸くずなどのランダム性があるものは、検査の自動化が困難だった。
株式会社ASTINAは、AIを活用した外観検査装置の提供を開始した。
従来の画像処理技術は、工業製品などの下地がきれいなものであれば、傷・汚れの検出が可能な上、模様が複雑でもパターンが一定の場合は検出することが可能だったが、今回提供を開始したAI外観検査は、これらの技術に加えて、ランダムな模様を有する製品にも対応できるようになった。
これまで、化粧品をはじめとしたランダムな模様がある製品に対応しきれず正常な模様でも傷や異物と判断されていた場合でも、同装置を用いることにより、AIが模様に惑わされず傷や穴、欠けを検出することができる。
さらに、同装置は加工装置や組立て装置と共にAI外観検査を組み込めるほか、現状の設備にAI外観検査・NG機構を設ける事が可能だ。
同装置を活用することにより、化粧品や衣類といった製品の外観検査にかかる工数削減に寄与する。
今後ASTINAは、同装置の対応可能な領域を順次拡充予定としている。
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