近年、製造・物流現場では人手不足が深刻な問題となっている。品質検査や仕分けの自動化などは進んでいるものの、運搬作業は未だに人手に頼っている現場が多く、作業者の負担は軽減されない一方である。
TRUST SMITH株式会社は、自動搬送ロボット(以下、AGV)を開発した。
今回開発したロボットは、リフト式のAGVである。受け取り場所・受け渡し場所にステーションを設けることで、運搬の完全無人化を実現した。また、これまでの磁気誘導式やグリッド式のAGVとは異なり、床への装飾が必要ないため、工場のレイアウト変更に柔軟な対応ができる。
さらに、想定されるユースケースは、縦横1m前後の荷物が積まれたパレットを運搬することだが、ユースケースに合わせてハードウェア(機体本体)の設計、ソフトウェアの設計など全てオーダーメイドで開発が可能である。
TRUST SMITHはこれまで、自動運転の研究開発による物体認識技術、アームロボットによる障害物回避アルゴリズムなどを培ってきた。同AGVはそれらの技術を活かしており、具体的には以下のような特徴を持つ。
- 自律走行
- 障害物回避
センサから取得した情報を元に自身で地図を生成する。自己位置を常に把握しており、指示もしくはシステムとして事前に登録することで、目的地までの最適な経路を生成する。
床に段差や障害物がある場合はセンサーで検知し、自ら判断して避けることが可能だ。人が歩いている空間においても運搬業務を行うことができ「人と協働するロボット」としてデザインされている。
同AGVにより、製造・物流現場における人手不足の解消、運搬業務の効率化、作業者の負担軽減に貢献する。
TRUST SMITHは今後、リフトタイプに限らず牽引タイプ・コンベアタイプとあらゆるタイプの機体開発に着手するとともに、AGVの群制御もR&Dにて完成させる予定としている。
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