2021年12月、日本国内でもワイヤレス給電が使用できる省令緩和が施行予定となっている。またデバイスの消費電力が低下していることにより、ワイヤレス給電が応用可能なアプリケーションが増加している。
そのような中、自動車産業では、近接センサー断線によるライン停止は定期的に発生しており、センサーおよび配線の交換で数十分の時間を要している。大手自動車会社のライン停止は1分間で約300万円の機会損失を生むと言われている。
エイターリンク株式会社は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の2021年度「研究開発型スタートアップ支援事業/シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援(以下、STS)」第2回公募に採択された。
STSは、将来の大型スタートアップとなるシード期の研究開発型スタートアップの創出・育成を目的に、NEDOとVC等が協調して当該スタートアップを支援する事業である。今回採択された助成事業および助成内容は以下の通り。
- 助成事業の名称:FA用センサーへの中距離無線給電と高速データ伝送技術の開発
- 事業期間:2021年10月11日~2023年3月31日
- 最大助成額:7,000万円
- 認定VC:株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ
ロボット用チャック先端部のセンサーをワイヤレス化することにより、断線によるライン停止をなくす。既存システムでは3カ月に1回程度の断線が発生しているが、同技術を導入することで断線がなくなり、センサーおよび配線の交換による時間のロス、および交換コストの削減に繋がる。
今後エイターリンクは同採択を契機に、エイターリンクが開発するFAロボットハンド向けワイヤレス給電システムの2023年度の量産化に向け開発と実用化をさらに加速させていく。
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