IDC Japan 株式会社は、国内企業500社を対象に実施した「2022年 企業ネットワークサービス利用動向調査」において、在宅勤務に利用するネットワークの種別や、企業ネットワークにおけるクラウド型セキュリティや閉域網のセキュリティオプションなどの導入の現状、SASE(Secure Access Service Edge)を構成するSD-WANとクラウド型セキュリティの調達状況などについての調査結果を発表した。
今回の調査では、在宅勤務に利用するネットワークとして、5G回線が前年に比べ増加したことが分かった。
在宅勤務で、有線または無線LANと5Gの組合せをメインで利用している回答者の割合は10.8%で、2021年調査の5.5%に比べ増加している。
また、インターネットアクセスのためのセキュリティ機能では、ネットワーク上のセキュリティ機能を用いたサービスが利用され始めているという。
拠点や従業員の業務端末からWebやインターネットにアクセスする際に必要なセキュリティ機能について、最も主要な利用形態を見ると、「インターネット上のクラウド型セキュリティサービスを利用」が26.8%、「閉域網のオプションとしてのゲートウェイサービスに付随するセキュリティ機能を利用」が17.4%であり、2つを合わせて4割を超えている。
さらに、SD-WANとクラウド型セキュリティによって構成されているSASEの調達において、SD-WANとクラウド型セキュリティを同一ベンダーからの調達か、異なるベンダーからの調達かについては大きな偏りがないことがわかった。
IDC Japan株式会社 Infrastructure & Devicesの リサーチマネージャーである山下 頼行氏は、「通信事業者やシステムインテグレーターは、在宅勤務用のモバイル回線として5G回線を積極的に提案すべきである。また、クラウド型セキュリティとSD-WANを同一ベンダーの製品にすべきかについて、顧客企業の要望を見極め、設計や運用のシンプルさを重視して同一ベンダーからの調達を提案するか、従来構成からの移行の容易さや個別の機能優位性を重視して異なるベンダーからの調達を提案するかを決定すべきである」と述べている。
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