株式会社LIXILでは、パブリックトイレ空間をクラウド上で自動設計するサービス「A-SPEC」を2020年10月より提供している。A-SPECは、LIXIL独自開発の自動設計AIプログラムが様々なシミュレーションをおこない、数万件のアイデアからより良いプランを提案する無償の建築設計補助サービスである。サービスの第1弾として、バリアフリートイレの器具をレイアウトする機能を開発し、設計精度の均一化や設計作業時間の削減効果に貢献してきた。
このほど、A-SPECの第2弾として自動設計の対象範囲を拡大し、一般トイレ空間のレイアウトの設計機能を追加し、公開した。
自動設計AIを応用し、要望の多かった、オフィス利用を想定した中小規模の一般トイレのレイアウトを自動で行えるようになったことで、従来よりも広範囲の設計業務でA-SPECを活用できるようになる。提案の中から選択したプランは、様々なデータ形式に変換されるため、その後の設計業務の効率化につながる。マルチデバイスに対応し、いつでも、どこでも、だれでも、かんたんに、無料で利用できる。
また、一般トイレの設計における課題の1つに、適正な器具数の検討がある。今回のアップデート機能では、LIXILが培ってきたトイレの混雑解消に関するノウハウを用いた「混雑予測シミュレーション技術」を独自開発し、算出された参考器具数に基づく自動設計を行う。
具体的な設計の流れは以下の通り。
- 新規設計で「一般トイレ」を選択する。
- 空間の「間口」「奥行」などの建築側の情報を入力する。
- 大便器の設置方法、洗面器の種類など器具の仕様を選択する。
- 「この条件で計算する」を押すと即時に計算を開始する。
- 複数案のレイアウト結果が即時に表示され、その場で3Dモデルや2D平面図でプランを確認可能となる。設計されたレイアウトの評価を確認しながら、よりよいプランを検討できる。
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