自然災害は発生時期の予測が難しく、防災意識を保つには防災訓練や防災意識を高めるコンテンツで継続的に学習することが必要である。
TOPPAN株式会社は、これまで自治体や専門家と共に「リアルハザードビューア」などの防災コンテンツを製作してきたが、各地の防災イベントにおける体験者アンケートより、VRでの防災訓練はリアルに近い体験ができるため、頭で理解するだけでなく記憶にも残りやすいことがわかっている。しかし、各自治体の土地の特性に基づいた災害時のVR映像はオリジナルで製作が必要で、膨大な費用がかかるため、大きな自治体でしか製作できずにいた。
このほどTOPPANは、ヘッドマウントディスプレイ(VR用ゴーグル)で、地震・津波・風水害の3つのコンテンツが体験できる「災害体験VR」の提供を開始した。
同製品は、ヘッドマウントディスプレイを使って地震/津波/風水害のVR映像を見ることができるため、ブラウザで映像を見るだけよりも没入感のある体験ができる。TOPPANがこれまで提供してきた危険体験安全教育用VR「安全道場VRTM」などの製作により培ったVR表現技術により、同製品のVR映像はリアルに近い災害の様子を再現している。また、映像と効果音のみで構成されているため、母国語が日本語でない人も体験でき、防災意識の向上に寄与する。
さらに、ヘッドマウントディスプレイ1台で稼働できるため、PC接続など複雑な準備・設定をせずに使用できる。防災イベントや授業等、初めて使う人でも簡単に体験することができる。
同製品で自然災害の恐ろしさや対処法を汎用VRコンテンツとして手軽に体験できる本製品を自治体や学校、地域団体などに向け提供することで、体験者の防災意識を向上させることに貢献する。
今後TOPPANは、災害体験VRを自治体をはじめとして、学校や地域団体などにも提供し、関連受注含め2024年度5億円の売り上げを目指す。
なお、同製品の定価は、ヘッドマウントディスプレイ1台(3コンテンツ入り)あたり198,000円(税抜)となっている。
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