清水建設の建設現場では、施工状態の検査や定期点検を行う際、危険な場所での作業が避けられないケースがある。地下ピット内で酸素欠乏症のリスクがある場所や、足場を使用せずには点検が難しい高所などがその例だ。
そんな中、清水建設は危険な場所での点検作業の安全対策ツールとして、ドローンを活用しようと自社にて専用のドローン開発検討等も試みてきたのだという。しかし、屋内の地下ピット内など、GNSSやコンパスの利用が難しい場所での飛行は困難であった。

そこで清水建設株式会社は、ブルーイノベーション株式会社の屋内点検用球体ドローン「ELIOS 3」を導入したと発表した。
清水建設はこれまで、酸素欠乏症の危険を伴う地下ピット内作業の安全対策として、十分に換気を行ったうえで、マンホールの上から酸素濃度計を紐で括り付け測定を行っていた。
今回「ELIOS 3」を導入したことにより、作業員は地下ピット内に立ち入ることなく、1日かかっていた換気作業をせずに目視点検が可能となった。

さらに、「ELIOS 3」に搭載しているLiDARにより、屋内でのドローンによる撮影位置の特定が可能になり、地下ピットだけでなく、ホールや劇場の天井など、足場を使わないと点検できなかった高所などの危険な箇所での点検作業や、改修工事前の足場計画にも有効であると評価している。
今後は、社内で検証を進め、ドローン運用する社内のチーム体制を整える予定だとしている。
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