ソニーグループ株式会社(以下、ソニー)は、手術器具の自動交換と精密操作が可能なマイクロサージャリー支援ロボットを開発した。
また、その試作機を、2024年5月13日より横浜にて開催されるロボット工学とオートメーションに関するIEEE国際会議「ICRA2024」のソニーブースにおいて公開すると発表した。
この試作機は、血管や神経といった微小な組織を、顕微鏡などを用いながら処置するマイクロサージャリーの支援を想定し、ソニーの研究開発組織が技術開発のために試作したロボットだ。
手術器具を独自開発し小型化することで、複数の器具をロボットアーム付近へコンパクトに収納している。これにより、左右のアームが小さな動作で器具の着脱を行い、人が介在しなくても短時間で手術器具を交換することができる。

また、マイクロサージャリーで重視される安定的かつ精密な操作を可能にするため、人の指先の微細な操作を高感度に捉えることができる、小型・軽量な操縦デバイスを開発した。手術器具の先端には複数の関節を設け、人の手首のように動作することが可能だ。

さらに、患部や手術器具の動作を高精細に確認できるように、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社が開発した1.3型4K OLEDマイクロディスプレイを活用している。これにより、色や質感、奥行きなどを再現する。

なお、2024年2月には、愛知医科大学において同試作機を用いた実験が行われ、マイクロサージャリーを専門としない医師および医療従事者により動物の血管(直径約0.6mm)の吻合に成功している。
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