丸紅株式会社、株式会社OPE×PARK、学校法人 国際医療福祉大学、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は共同で、若手医師の手術を熟練医師が遠隔から支援する実証実験に成功したと発表した。
この実証実験では、成田病院と三田病院をフィールドに、手術記録システム「OPeDrive」と高セキュリティ通信の「MEC ダイレクト」を活用し、機微情報である手術映像を高セキュリティな「docomo MEC」基盤に蓄積することで、映像を伝送してアドバイスを行った。
具体的には、成田病院の術中を想定した模擬映像を「OPeDrive」に保存し、「MEC ダイレクト」を経由して三田病院にいる医師へ伝送。伝送された映像をもとに、三田病院からアドバイスを出し、成田病院の執刀医に遅延なく通じているかを評価した。
そして、手術支援の映像を「docomo MEC」に保存し、教育コンテンツとして三田病院からセキュリティを担保した状態で閲覧可能か評価した。

実証の結果、映像伝送の遅延値は500msec(0.5秒)以下で、4者は手術支援および医療教育として活用できることを確認したとしている。
また、手術映像を「docomo MEC」基盤上に保存することで、セキュリティを担保した状態で蓄積し、インターネットを介さず全国どこからでもセキュアに閲覧ができることも確認したのだという。
なおNTT Comは、これらの成果に基づき、若手医師や地方の医師の教育推進および希少疾患の治療技術向上に寄与する医療従事者向け教育プラットフォームの提供を、2024年10月8日より開始する。
この新しい教育プラットフォームは、リアルタイムで手術映像を伝送し、安全な環境で保存・編集した上で、教育教材として活用することが可能だ。ただし、術中映像の利用には患者の同意が必要とのことだ。
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