IoTアプリケーションでは、遠隔地に設置されたデバイスの監視・制御やメンテナンス、センサのデータ取得間隔や閾値の設定変更、デバイス上で動作するアプリケーションの操作といった場面で、サーバからデバイスに対して指示を送り、動作を制御することが求められる。
この手法のひとつとして、デバイス側でコマンドを待ち受け、クラウドアプリケーションから指示を受け取る方式があり、これまで特にIoTゲートウェイなどのデバイスに採用されてきた。
近年では、LPWAの普及により、電力制約のあるスマートメータのようなデバイスでもこの手法が採用されるようになってきている。
こうした中、株式会社ソラコムは、IoTプラットフォーム「SORACOM」において、SORACOM IoT SIMを利用するデバイスに対して、コマンドやリクエストを送信できるDownlink APIの提供を開始した。
「SORACOM」は、IoTシステムを構築・運用するためのプラットフォームだ。「SORACOM Gate」や「SORACOM Napter」などのサービスを通じて、デバイスとサーバ間に安全な通信路を確立するサービスを提供している。
今回新たに提供を開始する「Downlink API」は、「SORACOM」で提供されている「SORACOM IoT SIM」に割り当てられた一意の「SIM ID」へ、コマンドやリクエストを送信できる機能だ。
これにより、サーバやアプリケーションから「SORACOM」を介して、「SORACOM IoT SIM」を搭載したデバイスへ制御指示を送信できる。
運用開始後の設定変更などの定型操作に適しており、同機能を繰り返し呼び出すことで、多数のデバイスへの一括指示も可能となる。

また、「Downlink API」は、HTTP、HTTPS、SSHに対応しており、デバイスではこれらのプロトコルで待ち受けるソフトウェアを稼働させて遠隔操作することができる。
なお、同機能は、2025年6月まで無料で利用することができるとのことだ。
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