昨今、DXやIoT化の進展に伴い従来クローズドな環境で運用されることが多かった工場の制御システム(OTネットワーク)が、ITネットワークと接続されるケースが増加している。
このOTとIT融合は、データ活用による効率化や遠隔監視などのメリットをもたらす一方、これまで比較的安全とされてきたOT環境が新たなサイバー攻撃の脅威に晒されやすくなた。
例えば、ランサムウェア攻撃による生産ラインの停止や、サプライチェーンを狙った攻撃による広範囲な事業影響、機密情報の漏洩など、OT環境へのセキュリティインシデントは事業継続に深刻なダメージを与える可能性があり、その対策は喫緊の課題となっている。
こうした中、グローバルセキュリティエキスパート株式会社(以下、GSX)、都築電気株式会社、クロス・ヘッド株式会社、ネットワンパートナーズ株式会社の4社は、製造業のOT環境におけるセキュリティ強化を目的とした業務提携契約を2025年4月11日に締結し、共同で「OTセキュリティ&ネットワークパック」の提供を開始したことを発表した。
「OTセキュリティ&ネットワークパック」は、OTセキュリティ対策のライフサイクル全体をカバーするソリューションとして提供される。
まず、簡易診断や専門施設の見学を通じて、顧客企業が自社のOTネットワークにおける課題を具体的に把握し、サービス導入後のイメージを明確化できるよう支援する。
そして、組織面・運用面・物理面から現状を客観的に評価し、改善点を提言するとともに、セキュリティポリシーや運用ルールの策定をサポートする。
さらに、高度なセキュリティ、信頼性、拡張性を備えたOTネットワークの設計・構築を実施する。
この際、従業員向けのeラーニング等、セキュリティ教育も提供するほか、構築されたネットワークやセキュリティ機器を監視し、インシデントの早期発見と対処を行う。
加えて、ログデータ分析による脅威の予兆検知や予防保守、コンプライアンス確保といった継続的なサポートを提供するというものだ。

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