シーメンスとアクセンチュア、製造やITの専門家7,000人で構成したビジネスグループを設立

シーメンスとアクセンチュアは、ドイツで開催中のハノーバーメッセ2025にて、アクセンチュア・シーメンス・ビジネスグループを設立すると発表した。

この専任グループは、グローバル規模で製造やITに関する豊富な経験を持つ専門家7,000人で構成され、顧客企業のエンジニアリングや製造領域への支援体制を強化するものだ。

シーメンスが持つ製造業におけるバリューチェーンの自動化、IoTソフトウェアプラットフォーム「Siemens Xcelerator」、産業用AI導入の知見に、アクセンチュアのデータやAIに関する知見を組み合わせたソリューションを共同で開発するとしている。

具体的には、エンジニアリングおよび研究開発モデルの再構築に特化した新たなエンジニアリングサービスを提供する予定だ。

顧客企業のグローバルエンジニアリング機能センター設立を支援し、ソフトウエア定義型製品の開発を推進する。さらに、モデルベースシステムエンジニアリングの使用を最適化し、自動車メーカを対象とした両社のソフトウェア定義型自動車フレームワークの導入を促進する。

また、顧客企業が製造工程をリアルタイムで追跡、制御できるよう、新たな製造実行システム(MES)を実装し、その連携と移行を支援する。

加えて、AIを活用した製造現場の運用や自動化を進めるほか、アクセンチュアのマネージド型の攻撃検知・対応サービスを活用し、OTデバイスおよび重要なエンジニアリング・製造システムに対するサイバー脅威を軽減・防止する。なお、これらのサービスには、アフターサービス、メンテナンス、修理、およびオーバーホールが含まれている。

さらに、アクセンチュアの製造・物流領域変革サービス部門「インダストリーX」の知見を活かし、顧客企業によるAIエージェントの作成支援や、既存のエージェントや基盤モデルカスタマイズなどを提供する。

例えば、設計変更が生じた際に、その実現可能性や生産コスト、製品性能への影響をAIエージェントが自動的に検証するといった活用が想定されている。

これにより、製品開発のリードタイム短縮と生産性の向上が期待されている。

なお、AIエージェントは、製品ライフサイクル管理(PLM)、産業機器の資産管理・予兆保全、リモート操作といった分野への応用も考えられているとのことだ。

シーメンスの社長兼CEOであるローランド・ブッシュ氏は、「シーメンスの技術力、データアクセス、ソフトウェア、自動化、インダストリアルAIに関する専門知識と、アクセンチュアのエンジニアリング・製造領域におけるデータ・AI活用の実績を融合させる。これにより、あらゆる業界のお客様がビジネスの中心にAIを組み込み、企業活動全般を強化できるよう支援していく」と述べた。

また、アクセンチュアの会長兼CEOであるジュリー・スウィート氏も、「エンジニアリングと製造は次なるデジタルフロンティアであり、イノベーションの最前線だ。新グループは、バリューチェーンの自動化、データ、AIを駆使し、製造方法から製品そのものまで抜本的な変革を支援する。シーメンスと共に、効率化、コスト削減、デジタルコア強化を通じて、継続的な事業再構築と新たな価値創造に貢献していく」とコメントしている。

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