ロボセンサー、超高感度センサとAIで手作業による工程の見える化と標準化する「RH600シリーズ」を発表

ロボセンサー技研株式会社は、製造現場における手作業の精度を向上させる統合型「触感センシング&触感AIシステム」の新製品「RH600シリーズ」を、2025年7月より国内外でサンプル提供を開始すると発表した。

このシステムは、触感センシングとモニタリングシステムをベースとしたAI統合システムだ。人間の指先が感じる微細な振動や圧力変動といった「触感」を、独自開発の高感度センサとAIを用いてリアルタイムにデータ化・解析することで、ヒューマンエラーの検知・削減、品質の安定化、作業の標準化を支援するものだ。

HR600シリーズは、触感センサ手袋「SHG100」、ウォッチ型無線通信アンプ「RBTA510」、AI判定システム「S-Kaleid VowL」、波形モニタリングソフト「RWMON」といったコンポーネントで構成されている。

利用方法は、まず、作業者の指先に、超微細なワイヤー状触感センサを特殊縫製した手袋型センサ「SHG100」を装着する。(トップ画)

これにより、作業時の自然な動きを妨げることなく、指先で感じる微細な振動や圧力を10μN(1Nの10万分の1)レベルの感度、0.5Hzから22kHzという広帯域で捉えることが可能となる。

取得された触感データは、手首に装着するウォッチ型の小型ワイヤレス送信機「RBTA510」からBluetooth 5.2を介してリアルタイムに送信される。なお、この送信機は、充電式の単4電池2本で10時間以上の連続稼働が可能であり、長時間の作業にも対応する。

そして、受信した触感データを解析するのが、株式会社バーナードソフトが開発したAIを用いた瞬間的な音の判定システム「S-Kaleid VowL」だ。

このAIは、コネクタの嵌合音(振動)や打音(振動)、プッシュリベットの押し込み振動といった、瞬間的に発生する微細な触感(振動)波形の特徴を学習し、0.01秒でリアルタイムに作業の正誤や品質を判定する。

ロボセンサー、超高感度センサとAIで手作業による工程の見える化と標準化する「RH600シリーズ」を発表
触感専用AIシステム「S-Kaleid VowL」による嵌合音判定の説明

これらのデータは、波形モニタリングソフトウェア「RWMON」でリアルタイムに表示・解析・保存することも可能だ。

このシステムにより、ヒューマンエラーのリアルタイム検知や、品質管理の高度化と作業標準化、作業教育・スキル伝承の効率化、業ごとの触感データを記録・保存することでのトレーサビリティ向上などのメリットが挙げられている。

ユースケースとしては、ワイヤーハーネス組立などの自動車部品製造、精密機器や医療機器の微細な組立・検査工程、製造機器の異常振動を捉えることによる予兆保全や、ネジのゆるみ、金型のヒビ、建築物のタイル浮きなどを検知する打音検査などだ。

さらに、海外拠点を含む複数工場の作業品質データをリアルタイムで収集し、リモートでの一元的な品質管理を実現することもできるとのことだ。

ロボセンサー技研は、販売パートナーを通じて、製品デモンストレーションから技術トレーニング、現場への導入・活用支援まで、包括的なサポート体制を提供していく計画だ。

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