アドバンテック株式会社は、AMDの最新組込み向けプロセッサ「AMD Ryzen Embedded 8000シリーズ」を搭載した、エッジAIソリューション3製品を発表した。
今回発表されたのは、コンピュータオンモジュールの「SOM-6873」、Mini-ITXマザーボードの「AIMB-2210」、エッジAIシステムの「AIR-410」だ。(トップ画左より)
これらの製品は、AMDのNPU(ニューラル プロセッシング ユニット)を統合したプロセッサを採用し、エッジ環境におけるAI推論性能を向上させることを目指す。
「AMD Ryzen Embedded 8000シリーズ」は、最大8コア、TDP 15W~54Wの範囲で構成され、CPU、GPUに加えてNPUを統合したアーキテクチャが特徴だ。
これにより、システム全体で最大39TOPSのAI処理性能を実現。アドバンテックの新製品群は、このプロセッサの能力を活用し、前世代の「AMD Ryzen Embedded V2000シリーズ」比較でCPUおよびGPU性能が最大1.6倍向上、AI推論タスク(Yolov8ベンチマーク)においては最大1.79倍の性能向上を達成したとしている。
また、デュアルチャネルDDR5メモリとPCIe Gen4のサポートも、データ処理能力の高速化に寄与している。
加えて、AMD Ryzen AIソフトウェアを統合したツールセットの提供や、統合型エッジ管理プラットフォーム、デバイスメンテナンスと制御機能、専門家によるコンサルティングや技術サポートといった、ソフトウェアとサービス面でもエッジAI導入をサポートする。
これらの新製品群は、製造業や自動車業界、オートメーションにおけるマシンビジョン、スマートシティにおけるエンターテインメントシステムの管理や双方向サービス、ヘルスケア分野における超音波診断装置など、AI処理能力をエッジで必要とする多岐にわたる分野での活用が期待される。
なお、日本市場へは、「SOM-6873」と「AIMB-2210」が2025年第2四半期、「AIR-410」が2025年第3四半期の投入を予定している。
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