SUS株式会社は、製造業における多品種少量生産および混流生産ラインの搬送工程自動化に貢献する、新たな立体搬送システム「iFAS(アイファス)」を開発し、受注を開始したことを発表した。
「iFAS」は、搬送ルートや工程情報を記憶したパレットがコース上を自走する搬送システムだ。各パレットには、小型駆動モータ、制御用マイコン、そして搬送ルートや工程情報を読み取るための光センサが搭載されている。
これにより、パレット自身が情報を保持し、自律的に走行ルートを判断して動作するため、従来型のシステムで必要とされた大規模な集中制御システムが不要となる。
さらに、パレットへの電力供給は走行レーンから直接行うトロリー式を採用しており、バッテリーレスでの運用を実現。アルミ製のローラー上を走行させることで、最大10kgの可搬重量を確保しながらも、消費電力を抑えた軽量かつコンパクトな設計が施されている。
これにより、狭小なスペースや複雑な搬送経路、長距離搬送といった様々な制約のある生産環境でもその性能を発揮することが可能だ。

走行コースは、軽量かつ高剛性なアルミ製の走行レーンを基本に、分岐ユニット、合流ユニット、昇降ユニット、コーナーユニットといった標準化された各種モジュールを自在に組み合わせて構成される。

このモジュラー設計により、生産現場の具体的なスペースの制約や生産フローの要求に応じて、最適な搬送レイアウトを平面的にも立体的にも容易に構築することが可能となる。
さらに、生産ラインの稼働開始後においても、生産計画の変更や工程の最適化に伴うレイアウト変更やシステムの拡張、部分的なメンテナンスにも対応可能とのことだ。
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