Alibabaの消費者向けAI製品の開発を手がけるAlibaba A.I. Labsと、ファブレス半導体メーカーであるMediaTekは10日、スマートホームプロトコル、カスタマイズされたIoTチップ、AIスマートハードウェアなどのIoTイニシアチブにおける戦略的協力を発表した。
両社はまた、スマートホーム構築でのこの技術の拡大を加速させるために、Bluetoothメッシュ・テクノロジーをサポートするSmartmeshコネクティビティー・ソリューションを発表した。
IoTConnectと呼ばれるAlibaba A.I. Labsの自社開発IoTプロトコルと、両社が共同開発したBluetoothチップをベースしたこのソリューションは、スマートホーム用デバイスがAlibaba A.I. Labsの最初の音声制御スマートアシスタントであるTmall Genieと自動的にペアリングし、Tmall Genieが制御するスマートホーム・エコシステムに接続することができる。
今回の提携は、MediaTechがチップ技術でサポートを提供するTmall Genieにおける協力を受けて実現。Alibaba A.I. Labsは中国の消費者に新しいインタラクション体験を提供することを目指し、昨年7月にスマートホームアシスタントを立ち上げた。
昨年11月11日のAlibabaのグローバルショッピングフェスティバル期間中に中国では100万台超のTmall Genieデバイスが販売された。
IoTConnectは、スマートハードウェアおよびスマート家電のメーカー向けのBluetoothメッシュ規格に基づくオープンなコネクティビティー・プロトコルだ。
このプロトコルを使用するスマートデバイスは、Tmall Genieと自動的にペアリングすることができる。このプロトコルは、スマートデバイス間の統一されたコネクティビティー規格を推進し、コネクテッドデバイスを開発する際のコストを削減し、音声制御されたスマートホーム・エコシステムの開発を促進することを目的としている。
Smartmeshソリューションは、Bluetoothメッシュネットワークと、Bluetooth規格の開発を監督する団体であるBluetooth Special Interest Group(SIG)によって設定されたBluetooth 5機能をサポートする。
このソリューションのカスタマイズされたBluetooth SoC(システム・オン・チップ)(MT7581およびMT7583)は、Bluetoothスマートメッシュ・テクノロジー、自動ペアリング、高速接続、低消費電力を特徴としている。
この2つのSoCは、今年下半期に市場投入される予定だ。
【関連リンク】
・アリババグループ(Alibaba Group)
・メディアテック(MediaTek/聯發科技股份)
無料メルマガ会員に登録しませんか?

技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。