株式会社セラクは、青果流通の現場にバーコードやクラウドシステムなどを用いたデジタル技術を導入する「みどりクラウド らくらく出荷」サービスを開始した。
このサービスによって、農業者や出荷団体にとって負担となっていた集荷・出荷における計数・伝票発行作業を省力化する。
また、青果物に対して個体識別番号を付与することで、青果物のロット単位でのトレーサビリティを実現。このサービスが媒体となって川上で生み出された栽培データを川下に、また、川下での青果物の評価を川上に伝えることができる。
具体的には、これまで手書き伝票が基本であった青果流通の現場に、バーコードやクラウドシステム、スマートフォンアプリなどを組み合わせたデジタル技術を導入する。
生産者が出荷用段ボールに個体識別番号情報を含むバーコードが印刷されたラベルを貼り付け、自身のスマートフォンで読み取ることで、規格や販売先毎の出荷数がリアルタイムにJA側に通知される仕組みだ。
また、荷受けを行うJAの職員は、スマートフォンやタブレットを用いてデータに基づいて検品、分荷、出荷処理を行う。出荷処理を行うと、自動的に伝票が生成され、全農や市場などの取引先にFAXやシステム間連携にて情報を送ることができる。

このサービスにより、集出荷業務がデジタル化されることで、計数や集計ミスによる数量の不一致の発生を防ぐことが可能となる。
なお、このサービスでは農産物にロット単位での個体識別番号を付与するが、この番号によってバリューチェーンの川上と川下を情報で繋ぐことが可能となる。こうしたことから、将来、このサービスは、今後取り組みが期待されているスマートフードチェーンの起点として活用されることが予想されている。
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