株式会社マクニカは、株式会社NEXTAGEの、場所を選ばず真妻わさびの栽培が可能な「わさび栽培モジュール」の販売を、2024年1月5日に開始することを発表した。
また、販売に先立ち、新横浜本社横に「わさび栽培モジュール」を導入し、モジュールの改善を目指すとともに、アグリテック実証実験の場としての活用を開始する。
今回、マクニカが販売開始するNEXTAGEの「わさび栽培モジュール」は、わさびの水耕栽培に必要な設備を、40ftサイズの断熱コンテナの中に格納し、パッケージにしたわさび専用の小型植物工場だ。
断熱や保湿性など、わさび栽培に欠かせない環境を整え、モジュール内に設置したカメラやセンサ情報を元に、NEXTAGEが分析を行い、栽培作業を遠隔指導する。
主な設備は「栽培装置(LED照明含む)」「空調調整機」「水温調整機」「二酸化炭素供給管理装置」「手洗場」で、設備構成は栽培室と管理室となっており、栽培室内の衛生管理を行うことが可能だ。
「わさび栽培モジュール」で栽培するわさびは、「真妻わさび」という和歌山県の真妻村を原産とする品種だ。市場で多く出回るわさび品種と比較して、20~24か月という栽培期間を必要とする一方、粘り・うまみ・香りが優れた希少なわさび種と言われ、主に高級料理店等で使用されている。
マクニカは現在、センシングデータをもとに光やCO2、温湿度、気流といった生育環境を制御して行う「環境制御型農業」の技術開発に取り組んでいる。
すでにNEXTAGEに対して技術協力している、生育状態の可視化システムや、通信IC、栽培用LEDに加え、今後はモジュールの収益性改善を目指し、専門知識のない新規参入者へのモジュール提供を促進していくとしている。
また、実際にわさび栽培をNEXTAGEのサポートのもと行うことで、苗植えや養液作り、剪定作業などのオペレーションの研究、マニュアルの作成、量産機開発によるコストの最適化などを目指す。
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